爬虫類に限らずペットを飼っていると心配なのが病気ですよね。
ここでは、よく知られているいくつかの疾病について、その症状と治療法、予防法についてご紹介していきます。
脅すようですが、一度発症してしまうと完治させることが出来る可能性は低く、普段から病気がでないように良い環境で飼育し、行き届いた世話をしなければなりませんので肝に命じてください!
爬虫類の主な病気と治療法・予防法
以前ご紹介した記事でも説明してますが、爬虫類はまだ野性で採集され輸入されている子がいます。
こうした野性生物のほとんどは菌を保有していたり、内部寄生虫の宿主となっています。
むしろ全く保有していない個体のほうが少ない(;’∀’)
ただ、細菌などを保有していても、体調が万全に整えられている自然下での状態ではまず発病しません。
ところが人間に捕まったり、長時間輸送されたり、または野性の時とは異なった環境や餌で飼育されることのストレスや疲労から体調を崩し、その結果として抵抗力が弱まり発病することが多かったりします(;’∀’)
もっと詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください!
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爬虫類の病気① ビタミンA不足症
カメ類に多くみられます。
特に幼体の時にかかりやすい。
ハーダース腺炎というひとつの病状が発現してから気が付く場合が多い。
それでは手遅れになる可能性が高いんです(;’∀’)
ハーダース腺炎にまで進行する以前は、ハッキリとした症状が表に現れず、気づかずに放置してしまう場合が多い。
ハーダース腺炎の症状
- 瞼が腫れる
- 眼球が突出している
- 目が開かなくなる
治療法
ビタミンAの投与と二次感染を防ぐ意味での抗生物質の投与
予防方法
日常的に総合ビタミン剤もしくはビタミンAの単体を餌に混ぜて与える
爬虫類の病気 ② クル病
爬虫類全般に多くみられる病気。
成長期の幼体によく発病しますが、成体になってからでも発病はします。
主な原因は、カルシウム、ビタミンD₃、紫外線量の不足。
主な症状
- 背骨が曲がる
- 四肢が曲がり歩行に支障をきたす
- 甲羅が柔らかくなる
- 体型が寸詰まりになる場合もある
治療法
脊髄活性カルシウム剤、ビタミンD₃の投与、および紫外線の照射
予防方法
普段からその種が野性で食べているような餌のメニューをそろえ、さらに総合ビタミン剤、粉末カルシウムを餌に添加し、日光浴を程よくさせるか紫外線を発する蛍光灯を使って、十分に紫外線を照射すること。
爬虫類の病気 ③ 外傷
いわゆる切り傷や擦り傷のこと。
骨折なども含まれることがあります。
主な原因
- 仲間同士の闘争
- ヒーターなどによる火傷
- 取り扱い中の不注意
- 餌の逆襲
治療法
手当は対処的でよく、患部の消毒、二次感染を防ぐための抗生物質の塗布が有効。
骨折した場合は、骨折部位を正常な形にしてから脱脂綿を巻き、更にその上から副木を当てて動かないように固定。
予防方法
先にあげたような原因となるものを取り除き、さらに飼育動物への扱いにはより注意すること。
爬虫類の病気 ④ マウスロット
ヘビ類に特に多く発症し、まれにトカゲ類にも見られます。
直接の原因はエアロモナス、ヒドロフィラ菌の感染によるものですが、誘因としてはビタミンCの欠乏、口内の損傷が考えられます。
症状
口の中の粘膜が化膿しチーズ状の膿のようなもので被られ、化膿はやがて口腔粘膜全体に広がり、餌が食べられなくなる。
治療法
口内を消毒し、化膿部位から排膿を行う。
また、全身的にアンビシリンおよびビタミンCを筋肉注射などで投与。
ただし初期段階でなければ効果は期待できない。
予防方法
栄養バランスを考えて、環境衛生の保全に努めるしか方法はない。
爬虫類の病気 ⑤ 膿瘍
爬虫類において最も普通にみられる。
原因は多種の細菌による感染で、誘因としては外部寄生虫、局所的損傷、湿度過多、栄養不良などが考えられます。
症状
皮下に狭い範囲での腫れが認められることが多く、まれに内部期間にも認められる。
膿は粘着質の強い液状からチーズ状の個体まで様々で、袋状の膜に包まれていることが多い。
治療法
患部を切開し排膿した後、局所または全身に抗生物質を投与する。
予防方法
前期にあげた誘因を取り除き、飼育環境を改善する。
爬虫類の病気 ⑥ ダニ
陸上生活の占める割合が多いヘビやトカゲ、カメなどには様々な種類のマダニが寄生します。
小さなもの0コンマ数ミリから大きなものでは真珠の粒くらいまで、大きさも形も様々。
これは病気にあたるのか?
な~んて思いますが(笑)これ意外と重要!!!
ダニの退治方法
個体の体にダニが付いてないかチェック。
体にダニが付いていたら、ケージにもダニが((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
まずは個体の体についたダニを駆除してから、ケージ内のダニを駆除しましょう!!!
まずは体についたダニ。
爬虫類の場合は、
- 排泄孔周辺
- ウロコとウロコの間
- 目の周囲
- わきの下
- 四肢の指の間
を重点的にチェック!
カメの場合は、甲羅と皮膚の境目付近や、尾、頭、四肢の収納部分の奥は目につきにくく、カメ自信が自分でとろうとしても取れない場所にはダニが多くついています。
あ~、なんかもう鳥肌立ちっぱなしなんですが(;’∀’)
もし発見したら病院へ行くのが一番ですが、そうもいかない時もあるかと思います。
個体に殺虫剤など使用するのは怖すぎなので、「食酢」を使った方法を試してみては?
消毒用アルコールを使う方法もありますが、アルコールよりも酢酸のほうが毒性は少ないので、爬虫類への負担は少ないかと思います♪
- 水200ccに食酢5ccを溶かす。(酢酸の濃度としては0.1~0.2%程度)
- そこにダニに寄生された個体をつける(泳がせる)
- その後ぬるま湯で洗い流す
- それで落ちない場合は1で作った酢酸を綿棒に着けてそれをダニにつける
これで多くのダニは取れるそうです♬
ただし、顔周辺についているダニはこの方法は控えてください。
顔の近くに酢酸を近づけるのは爬虫類によくありません!
もうこれでとれないダニは、すぐに病院へ行くしかないでしょう!
そしてケージ内ですが、夏の高温時にケージ内にダニが大量に発生せいた場合は、とにかく念入りに洗う!
熱湯、アルコールを使ってよく消毒します。
出来れば直射日光にさらすとより効果的♪
ケージ内の水容器やエサ入れなどのアクセサリーもしっかりと消毒。
床材は全て交換。
ダニが発生して駆除後しばらくは毎日取り換えます。
ケージの蓋の隅にもダニは大量に発生しますのでケージの蓋も忘れず!!!
とにかく洗い忘れや消毒忘れがないようにしましょう。
これを数日繰り返すことで、かなりのダニを駆除できます。
床材は使用する前にあらかじめ日光で消毒しておく必要もありますよ~。
あれ?
完全にダニを駆除できないの?
なんですが、薬剤を使用すればそれも可能ですが、爬虫類の個体への影響などもあります。
爬虫類用のダニ駆除用の商品もありますので、どれを使うかはあなた次第です!!!
爬虫類の病気 ⑦
脱皮不全は爬虫類、特にヘビやトカゲに多くみられます。
ヘビの脱皮は正常な時は一度に全身脱ぎ捨てるので、脱皮不全はわかりやすいですが、トカゲの場合は少しづつはがれていくのでわかりにくい。
原因は栄養不良による体力低下、飼育環境の乾燥のし過ぎなどがあります。
症状
脱皮の皮が皮膚についたままて取れなくなる
対処方法
ヘビなどは直接30~35℃くらいのぬるま湯につけ、トカゲは湿ったタオルで包み込み、皮に十分な水分を含ませてから優しく剥がしていく。
ヘビの場合眼にもコンタクトレンズ状に残ってしまうことがありますので、その場合はしっかりと保定し、ピンセットで眼球を傷つけないよう慎重にはがしてやる。
予防方法
普段から栄養のバランスの良い餌を与えるようにし、脱皮が近づいてきたり、始まったら空中湿度を高く保ってやる。
ヘビの場合は脱皮前には眼が白く濁り、餌を食べなくなり、脱皮の直前に再び眼が透明に済んて行くのでよくわかります。
爬虫類の病気 ⑧ 原虫性腸炎
爬虫類全般によく見られる。
原因は主にエンタアメーバの感染ですが、カメなどは保菌していても症状が出ない場合もあり、ヘビやトカゲなどでは重篤な症状を示す場合が多い。
症状
- 食欲減退から食べなくなる
- 下痢
- 血便
- 総排泄孔から緑もしくは透明の粘液を排出
治療法
メトロニダゾールの経口投与(50㎎/kg)を1週間ほど続けるのが有効で、市販されているトリコシードの錠剤を砕いて与えても良い。
予防方法
現地から持ち込むことが多く、予防としては、輸入直後の個体に投薬すると餌を食べなくなるので、十分に餌付いた時点で、野性採集の個体の場合はメトロニダゾール(25mg/kg)を餌に混ぜ、2日置きに1週間続ける。
またヘビの場合は、薬をあらかじめ生餌に飲ませておいて、2回連続で与えるようにする。
爬虫類の病気 まとめ
いかがでしたか?
ダニの項目では鳥肌が立ちっぱなしで、今も鳥肌が……………..。
ダニは病気ではないですが、一緒に暮らす以上はちょっと嫌ですよね(;^_^A
とにかくペットを家族に迎え入れる際に、体にダニついてないかも要チェックですね!
さらにケージ内はいつも清潔に保つようにしましょう!!!
フンなどすぐに処理したり、床材は1~2か月に1回は全て取り替え、その際次いでにケージ内やアクセサリー類全て洗浄、消毒しましょう♪
いつまでもペットに快適に長生きしてもらいたいので、人間が気をつければ防げることは全て実行しておくべきでしょう!
それが生き物を飼う=命を預かる者の使命だと私は思います♪
これから爬虫類を飼いたいと思っている初心者の方は、もっとよく爬虫類の事を知っておくべきだとも思いますよ♪
完璧にではなくても最低限の知識は知りましょうね~。
爬虫類を飼育するうえでの飼育方法と管理の仕方を学ぶことも重要ですから、事前にチェックしたい方はこちらをご覧ください♪
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