爬虫類やトカゲに詳しくない方でも存在を知られているであろうエリマキトカゲ。
特徴的な顔周りのヒダヒダにユーモラスな走り方が何とも言えない魅力を放っています♪
今回はそんなエリマキトカゲの飼育や特徴、生態についてご紹介しますが、実は飼育が難しいんですよね(;^_^A
なので、初心者の方には参考まで(笑)
エリマキトカゲの特徴や生態
- 【昼行性】【樹上棲】
- 生息地:オーストラリア北部、パプアニューギニア南部
- 大きさ:60~90㎝
- 寿命:最長約20年(飼育下では平均10年らしい)
- 性格:臆病
- 値段:1~5万円
とにかく特徴のあるエリマキトカゲ。
そんなエリマキトカゲの特徴や生態をご紹介していきます!
エリマキトカゲの特徴
全長が60~90㎝と意外と大きいエリマキトカゲ。
全長の約2/3を占めるほど尾が長く、頚部には舌骨で支えられた襞襟状の皮膚飾りがあります。
その皮膚飾りがエリマキトカゲのエリマキ=襟巻に由来します。
爬虫類の名前って結構わかりやすいですね(笑)
このエリマキトカゲのエリマキは、かなりインパクトが強く爬虫類に興味のない方でも幅広い年代に知られています。
この特徴的な襟巻には3つの意味があるんです( ̄ー ̄)
エリマキがある理由1、敵を威嚇
上にある画像を見ると、明らかに威嚇していると感じますよね~( *´艸`)
敵に遭遇した際にエリマキトカゲは畳んでいたエリマキを広げて威嚇します。
相手が怯んだり驚いている隙に、襟巻を広げたまま後ろ足で二足歩行で木陰などに走って逃げます。
若い年代の方は知らないと思いますが、昔はCMにエリマキトカゲが襟巻を広げて走っている姿が良く流れていました(笑)
なので、ある年代以上の方は特にエリマキトカゲの印象は、襟巻を大きく広げて走って知る姿が浮かぶと思います。
走り方もユーモラスで可愛らしいのですが、彼らは必至です(;^_^A
この方法でも逃げ切れないことももちろんあります。
その場合は、必死に敵に噛みついたり尾を振り回して攻撃したりします。
エリマキがある理由2、求愛行動
実は敵を威嚇するだけでなく、メスへの求愛行為にも使われます。
そしてメスをめぐってオス同士でエリマキを広げて「シャーッ」と威嚇します。
エリマキがある理由3、体温調節
これもまた理にかなっていますね♬
エリマキトカゲの襟巻は皮膚の一部なので、寒いときは太陽の光や熱を受けるため大きく広げ、暑いときにも広範囲に風を受け体温を下げるために広げたりします。
ただ目立つだけじゃない、結構役立っている襟巻だったりします( *´艸`)
エリマキトカゲの生態
エリマキトカゲはアガマ科エリマキトカゲ属に分類され、オーストラリア北部やニューギニア南部に生息しています。
日本に輸入されているエリマキトカゲの個体はほとんどがニューギニア産みたいです。(;’∀’)
主に森林などの生息します。
樹上棲ですが、捕食の為に地上に降りることもあり、地上では後ろ足だけで直立して走ります。
エリマキトカゲ属に分類される生物は1種類飲みで、同種でも生息地によって異なる生態をしているのが特徴的です。
オーストラリアの生息するエリマキトカゲは乾燥地帯を好み、ニューギニアの個体は多湿な環境を好んでいます。
オーストラリアの個体のほうが襟巻が大きいので、ペット用に繁殖するにはこちらのほうが人気が高いそうです。
オーストラリア内でも、北部に生息する個体は明るい体色をしており、東部のクインズランド州に生息する個体は体色が地味な色合いが多いという違いがあります。
そしてエリマキトカゲはイグアナ科のバシリスクと混同されがちです(;^_^A
多分、後ろ足で二足歩行して走るところが似ているのと、何となく見た目も似ているからなのだと思いますが、エリマキトカゲとバシリスクは別種です。
ちなみにバシリスクは指の間にヒダがある足の形状をしているので、水面を走ることが出来ます。
バシリスクについてはこちらをご覧ください。
エリマキトカゲの食性は動物食性で、主に昆虫類を食します。
繁殖形態は卵生で、飼育下では2~3月に1回4~13個の卵を年に2回に分けて産んだという例があります。
卵は80~85日で孵化します。
エリマキトカゲの飼育
この画像もエリマキトカゲです!
襟巻をたたんで、かなりくつろいでいますね~。
これからエリマキトカゲの飼育に適した環境やポイントなどを参考までご紹介していきますね♬
飼育ケージ
これが大変(;’∀’)
エリマキトカゲは樹上棲で大きくなると90㎝ほどにまで成長します。
樹上棲のトカゲの場合は飼育ケージの大きさ選びの基準が全長の約2倍の高さが必要ってこと。
市販の飼育ケージはそんなに高さあるものは正直ないかな~。
特注するか自作するかです(;^_^A
ですが~、爬虫類用ではありませんがこちらのケージをアレンジしてみるのもいいかも。
透明なビニール(テーブルに敷いたりするやつとか)を側面などに取り付けて、保温するといいです。すべての面じゃなくても、温度や湿度の様子を見ながらどの部分に付けるのか工夫してね♪
どのトカゲにも言えますが、エリマキトカゲも蒸れには弱いので、飼育ケージ内の通気性をよくするために工夫しましょう。
生き物を飼育していると必ず匂い問題が出てきます。
爬虫類も例外ではありません。
気になる方はこちらもご覧ください。
温度管理
エリマキトカゲは昼行性のトカゲなので、紫外線を浴びる必要があります。
紫外線を浴びて体内でビタミンを作る必要があります。
それが出来ないとクル病という病気になります。
病気についてはこちらをご覧ください。
ということで、エリマキトカゲには紫外線を照射するライト(UVライト)が必要になります。
さらに体を温めるため、日光浴する場所も飼育ケージ内に作るのですが、それをバスキングスポット(ホットスポット)と言い、その場所に当てるバスキングライトも必要です。
こちら2つのライトは1つになっているタイプもあり、点灯時間は1日約8時間を目安にしてください。
ライトを設置する際に注意しないといけないのが、ライトに飛びついて止まり木の代わりにしたり、襟巻がライトに接触して火傷することがありますので、ライトは飼育ケージの外に設置しましょう。
もし飼育ケージ内に設置するのであれば、接触しないようにカバーを付けたり、飛びつけない場所に設置したりしましょう。
飼育ケージ内の温度管理としては、昼間の基本温度(クールスポットとも言う)は30℃前後にし、夜間は25℃前後、日中のバスキングスポット(ホットスポット)は35~40℃に保つようにします。
注意したいのが20℃を下回らないようにすること。
冬などの寒い時期は保温器具を使用します。
湿度管理
こちらも温度管理同様にかなり重要。
飼育ケージ内の湿度を70%前後に保つため。、1日に3回ほど霧吹きします。
これはあくまで目安。
温・湿度計を確認しながらその都度回数を調整しましょう!
エリマキトカゲは乾燥に非常に弱くて、乾燥すると脱皮不全になる可能性もあります。
冬場などの寒い時期は空気が乾燥しやすいのでより注意が必要です。
霧吹きの水は、エリマキトカゲに直接かからないように注意してください。
かかってしまうと、ビックリしてストレスを与えてしまいます(;’∀’)
飼育ケージ内の湿度管理には霧吹きだけではなく、床材の湿度を保ちやすいヤシガラなどがオススメ。
ヤシガラにヒノキのおがくずを混ぜると防虫効果になります。
そして飼育ケージ内には水分補給用に水入れも設置しますが、この水入れを設置するのも湿度管理に役立つんです。
さらにそれ以外にも、脱皮前に皮膚から水分を吸収するため、全身が浸かれるくらいの大きさの容器にしましょう。
水は毎日交換してください。
なるべくカルキを抜いた水だとベスト!
そして厄介なのが、エリマキトカゲは動いている水しか認識しないので、水入れに流れを作るため、エアレーションなどの使用するか、この水入れ以外に飲み水専用のドリッパーを併用するかになります。
このドリッパーて水滴を垂らします。
受け皿(タッパーなどでもOK)に水苔を入れると、より湿度管理しやすくなります♪
レイアウト
エリマキトカゲは樹上棲なので木に登って休んでいるので、登り木が必要です。
登り木はエリマキトカゲの胴体より太いものを用意し、倒れたりぐらついたりしないように縦向きにしっかりと固定してください。
飼育ケージの大きさにもよりますが、垂直のものや斜めのもの、平行なモノなど作るとよりベスト。
もし、登り木などに止まらないで歩き回っているようなら、レイアウトが気に入らない証拠なので、配置や登り木の角度を変えて様子を見てください♪
その他の詳しい飼育については基本的なこちらも参考にしてください。
餌
エリマキトカゲは動物食性なので、飼育下では主にコオロギやデュビア、ミールワームなどの生餌や冷凍マウスが主食となります。
昆虫類だけでは栄養価が足りないので、爬虫類専用のカルシウム剤を餌昆虫にまぶしてからピンセットで与えましょう。
ピンセットでの与え方のコツは、目の前に持っていきまるで餌が動いているかのように揺らしたりして動かしてみましょう。
それを目で追うようなら興味を惹けていますので、パクッと食べてくれるまで待ちます。
カルシウム剤には種類がありますので、餌についてはこちらを参考にしてください。
馴れてくると、人工飼料も食べてくれる個体もいるそうなので試してみる価値はあります!
人工飼料はクラブパイやレオパ用を選びましょう。
いつも食べている餌を2回ほど与えてから人工飼料に切り替えてみて!
もし食べてくれるようなら、栄養バランスもいいですし日々の給餌が楽になります♪
給餌頻度は幼体時は毎日食べるだけ与え、成体時は3日に1度食べるだけ与えてくださいね~。
エリマキトカゲの飼育 まとめ
いかがでしたか?
エリマキトカゲを飼育するには初心者には難しいので、あくまで参考まで。
爬虫類やトカゲの飼育や餌、病気などの基本的な記事も読んでおくと、基礎を学べますのでおすすめいたします♪
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