ミツユビハコガメは亀の仲間では珍しく毒を持っています。
カメが毒を持つなんて意外ですが、そんな毒を持ったミツユビハコガメの特徴や生態、飼育、そして毒についてご紹介していきます!
その他のハコガメの種類はこちらをご覧ください。
ミツユビハコガメの毒と特徴や生態
- 生息地:アメリカ合衆国(ミズーリ州、アラバマ州、テキサス州)
- 最大甲長:平均で12~18㎝
- 食性:雑食性
- 寿命:25~35年
- 値段:3万円くらい~
まずはミツユビハコガメの毒について紹介し、それから詳しく特徴や生態をご紹介していきます!
ミツユビハコガメの毒
ミツユビハコガメは毒を持っていると言いましたが、飼育する時に注意しないとダメなのか?
これ気になりますよね。
ミツユビハコガメは雑食性で昆虫類などの動物食から植物の葉や果実やキノコなど幅広いものを食べます。
缶の良い方は気が付いたかもしれませんが、ミツユビハコガメの毒のポイントが「キノコ」なんです!
「毒キノコ」です。
ミツユビハコガメは毒に対する抗体を持っているので、毒キノコを食べても全然平気なんです。
この餌となる毒キノコの毒を体内に蓄積し、ミツユビハコガメは毒を持つカメになるんです。
毒を体内に蓄積する仕組みが、肝臓と卵巣に毒を持つトラフグとは違い、ミツユビハコガメは全身の肉に毒が蓄積されます。
なのでミツユビハコガメは毒を作り出すのではなく、自身の肉に毒を蓄積しているだけなので、ミツユビハコガメに噛まれたりひっかかれたりしても大丈夫ですよ~。
ミツユビハコガメの肉を食べない限り( ̄m ̄〃)ぷぷっ!
ミツユビハコガメの毒は相手に対して攻撃をして仕掛けるものじゃなく、食した場合に毒にやられるタイプなので、ご安心を。
では何故、体内に毒を蓄積するのか?
それはやはり外敵から身を守るためかと。
ウミガメの仲間のタイマイも餌の影響で肉の部分に毒をため込んでいて、タイマイの肉を食べて死んでしまった人もいる層です((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
ミツユビハコガメの特徴
ミツユビハコガメは、アメリカハコガメのカロリナハコガメの亜種となります。
ミツユビハコガメ、トウブハコガメ、フロリダハコガメ、ガルフコーストハコガメ、メキシコハコガメ、ユカタンハコガメの6亜種となります。
そんなミツユビハコガメの最大甲長は16,5cmでカロリナハコガメの亜種の中では小型になります。
背甲はドーム状に丸く、甲高は甲長の42%以上になります。
背甲のキール(盛り上がり)は目立たず、背甲の色は淡褐色から暗褐色をしています。
各甲板のつなぎ目(シーム)は濃褐色をしており、腹甲の色は黄色から黄褐色、頭部や四肢は黒から濃褐色で黄色やオレンジの斑紋が入ります。
背甲や体の斑紋などはバラエティに富んでおり、地味~な個体からかなり派手な個体まで存在し、このバリエーションがアジアのハコガメ達とは違うポイントとなっています。
成体のオスは頭部が赤くなる個体もいます。
オスの成体は虹彩が赤く、雌雄の判別が用意に出来ます。
オスとメスの違いはこの他にも頭部や後ろ足の爪の大きさでも判別でき、オスの方が大きくなります。
後ろ足の指(爪)が3本なので「ミツユビ」となっていますが、まれに4本持って生まれてくる個体もいるんだとか。
ミツユビハコガメの生態
ミツユビハコガメは北アメリカに分布し、生息地では開けた森林地帯や草原で生活をし、ほぼ陸棲となります。
ですが、乾燥を好むというわけではありませんので飼育の際は注意が必要です。
ミツユビハコガメは昼行性のカメで、夏季は気温が高いため雨が降った後や早朝、夕暮れ時の気温が下がった時に活動します。
ほぼ陸棲ではありますが、あまりに気温が高いと水の中に避難します。
冬は冬眠をしますが、乾燥している乾季には落ち葉や倒木の下、他動物が使わなくなった巣穴、泥の中などに潜り休眠します。
食性は雑食性で、昆虫類や魚類、その他の小型の動物、植物の葉や茎、花、果実、種、キノコなどなど幅広く食します。
繁殖形態は卵生で、産卵は春から夏にかけて1回につき1~10個の卵を、地面に10㎝ほどの穴を掘りそこに生み落とします。
年に2~5回ほど産卵をし、約70日で孵化に至ります。
時期によってはそのまま冬眠してから地上に出てくる場合もあります。
ミツユビハコガメの飼育
ここからはミツユビハコガメの飼育についてご紹介します!
ミツユビハコガメの飼育環境
ミツユビハコガメの飼育は主に陸棲種の飼育方法で行います。
まずは飼育ケージ選びです。
飼育ケージの大きさの目安は甲長の約3倍の横幅のあるケージになりますが、ミツユビハコガメは幼体時には60~90㎝ほどの飼育ケージで飼育し、最終的に90㎝以上の飼育ケージが望ましいと言われます。
90㎝以上のケージが室内で難しいようなら屋外飼育か、部屋で放し飼いになります。
幼体時ならオススメはこちら。
セットになっているので助かりますね♪
最終的には90㎝以上のクラスの飼育ケージ。
この飼育ケージの底には保湿性のある床材を10㎝ほどの厚さに敷きます。
幼体の頃は床材によく潜るので、幼体の頃は少し目の細かいタイプを選ぶと良いです。
成体なら床材はマットタイプでもOKです。
飼育ケージ内の壁面や床材には1日に1回、霧吹きで湿らせてください。
乾燥する時期は霧吹きの頻度を増やします。
床材の交換ですが、排泄物を見つけたらブツとその周りの床材もすぐに取り除き、床材が減ってきたらその分補充し、2~3か月に1回は全ての床材を交換し、その時に飼育ケージ内も綺麗に清掃してください。
飼育ケージ内の温度ですが、ケージ内に2種類の温度の場所を(温度勾配)を作ります。
高温になる場所をケージ内の左右どちらかに寄せて、そこにバスキングライトを当てます。
ザックリ言うと日光浴する場所(バスキングスポット)です。
バスキングスポットの温度は28℃くらいになるようにバスキングライトの位置などを調整。
反対側の低温部(クールスポット)の場所の温度は22~24℃に保ちます。
バスキングスポットにはプレート上の岩など置いておくと、お腹側からも体を温めることが出来ます。
レンガなどでもOKです。
クールスポットには身体が浸かるくらいの大きさの水入れと(体の半分くらいの水深)、シェルター(隠れ場所)を設けます。
水入れは重さのあるタイプだとひっくり返ったりしないのでベスト。
水入れの水は毎日交換。
シェルターは甲高のカメなので、購入する時に高さを考慮して選びましょう。
市販のシェルターではサイズがない場合もありますので、鉢植えを使ったり、流木やフェイクグリーンなどで自作してもOK!
シェルターはできるならば2か所あると良いです。
クールスポットとその他の場所に。
その他に紫外線ライトも設置。
夜間はバスキングライトや紫外線ライトは消灯します。
夜間の飼育ケージ内の温度は15℃になるように。
温度管理はしっかりとしましょう!
その他にも必要な道具などありますので、詳細はこちらの陸棲種の飼育方法を参考にしてください。
ミツユビハコガメの餌
ミツユビハコガメは雑食性なので、人工フードを食べてくれるならそれをメインに、昆虫類やピンクマウス、野菜、果実などを与えます。
餌に関してはこちらを参考にしてください。
ミツユビハコガメのまとめ
いかがでしたか?
個体差でも違ってくるので、飼育の基本をしっかりと押さえて、その都度アレンジしていきましょう!
コメント
色々参考になる情報を
有り難うございます。
自分が小学生の頃に
親におねだりして
買って貰ったハコガメが
いったい何とゆう亜種か
解らず今に至ります。
こちらを拝見し、
おそらく、ミツユビかフロリダ
だと確信しました。
本当に感謝いたします。
クマ様
返信がものすごく遅くなり、すいません。
参考になったようで、大変嬉しく思います!
コメントありがとうございます♪
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