ハコガメは手足や頭などを甲羅の中にひっこめた時に腹甲がおり曲がり、完全に蓋をするまさに「箱」のような特徴を持ったカメです。
ハコガメは正確に言うとイシガメ科とヌマガメ科のハコガメがいます。
さらに「ハコ」が付くカメは他にもハコヨコクビガメと言う種類もいます。
ここではイシガメ科とヌマガメ科のハコガメ17種類を「科」ごとにご紹介いたします。
※値段はお店で違いがあったり、時期によって値段が上下しますのであくまで参考まで。種類によってもかなり値段の幅があります。寿命もあくまで参考までにとどめてくださいませ~。
イシガメ科のハコガメ9種類
ここではイシガメ科ハコガメ属のハコガメを9種類ご紹介いたします!
あっ、イシガメ科とヌマガメ科と亀と、ドロガメ属の一部のカメは、腹甲(お腹側の甲羅)の中央あたりに蝶番状に連結されているので、それを折り曲げることで頭や手足を甲羅にひっこめてから「蓋」をすることが出来ます。
名前の由来でもあります~。
ハコガメの種類1、マレーハコガメ
- 生息地:フィリピンからインド東部までの東南アジア全域
- 最大甲長:21,6cm
- 食性:植物食性のと強い雑食
- 寿命:25~30年ほど
- 値段:8,000円~、20cmくらいで85,000円ほど
マレーハコガメは4種類の亜種に分かれており、アンボイナハコガメ、ジャワハコガメ、シャムハコガメ、ビルマハコガメがいます。
最も多く流通しているのはジャワハコガメで、一般的にマレーハコガメの名前で販売している多くはジャワハコガメだそうです。
その他の亜種はあまり流通量が多くはないそうです。
亜種同士の見分け方は結構難しくて、背甲の高さ、顔のラインなどで見分けることが出来るそうです。
マレーハコガメの詳細はこちら。
ハコガメの種類2、マコードハコガメ
- 生息地:中華人民共和国(広西チワン族自治区)に分布すると考えられています
- 最大甲長:16,5cm
- 食性:雑食性
- 寿命:不明(イシガメの寿命は20~30年)
- 値段:不明
マコードハコガメは、開発による生息地の破壊や、食用の乱獲などによって生息数が激減しています。
ペット用とされることもあり、日本にも輸入されていますが、流通するのはごく稀で、2000年にハコガメ属がサイテスⅡ類(ワシントン条約)に掲載されたため、流通量がさらに激減。
現在は飼育下での繁殖個体が流通しています。
マコードハコガメの背甲はドーム状で高さがあり、背甲の中央部には1本のキール(盛り上がり)が存在し、色は赤褐色から黒褐色、腹甲は辺縁部がオレンジがかった明色で、その他の部分が黒色になります。
頭部は黄色くて吻端から鼓膜にかけて暗色の筋模様が入ります。
マコードハコガメは1988年に記載された比較的新しい種で、さらに発見されたのが食品の市場だったとか。
それもあり、ほとんど野生下での生態や生活環境などがわかっていません(;’∀’)
ハコガメの種類3、モエギハコガメ
- 別名:クロハラモエギハコガメ、ベトナムモエギハコガメ
- 生息地:中国南部(雲南省、海南省、広東省、広西チワン族自治区)、ラオス、カンボジア、ベトナム
- 最大甲長:19,8cm
- 食性:雑食性
- 寿命:50年くらい
- 値段:20万前後
モエギハコガメはさらに3亜種に分類されます。
ベトナムモエギハコガメ、ラオスモエギハコガメ、カンボジアモエギハコガメがあります。
それぞれ特徴が違ったりします。
モエギハコガメの詳細はこちら。
ハコガメの種類4、ミスジハコガメ
- 生息地:中国(海南省、広東省、湖南省、福建省、広西チワン族自治区、香港)、カンボジア、ベトナム北部、ラオス(ミャンマー北部に分布する可能性あり)
- 最大甲長:21㎝
- 食性:動物食傾向の強い雑食性
- 寿命:不明(イシガメの平均寿命は20~30年)
- 値段:20万前後~
ミスジハコガメは流通量が非常に少ないので、とても高価なハコガメです。
詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類5、シェンシーハコガメ
- 生息地:中国(雲南省南部、四川省北部、陝西省南部)固有種
- 最大甲長:17㎝
- 食性:雑食性
- 寿命:不明(イシガメの平均寿命は20~30年)
- 値段:40万前後
シェンシーハコガメは、オスよりもメスのほうが大きくなります。
背甲の形は扁平で上から見ると卵型をしています。
標高420~1000mの渓流や水田、およびその周辺に生息し、水棲傾向が強いと言われます。
食性は雑食性で、飼育下では昆虫類、甲殻類、巻貝、魚類、水草、果実などを食べた例があります。
ハコガメの種類6、クロハラハコガメ
- 生息地:中国(広西、雲南省)
- 最大甲長:平均で18㎝ほどになるそうです
- 食性:不明
- 寿命:不明
- 値段:×
非常に情報が少ないカメちゃんです(;^_^A
何やら乱獲や環境の汚染により、ほとんどの個体が死滅してしまっているようで、現地で自然にに生息している個体はゼロではないかと言われています。
現在は流通が規制されており、飼育下での繁殖個体も見かけることがない状態なので、クロハラハコガメがどのようなカメなのかを知っている方も珍しいとさえ言われています。
主な生息環境は水辺だそうで、半水棲だったようです。
ハコガメの種類7、セマルハコガメ
- 生息地:中国(安徽省、河南省、江西省、江蘇省、湖南省、湖北省、浙江省、福建省、広西チワン族自治区、)、台湾、日本(石垣島、西表島)
- 最大甲長:19,5cm
- 食性:雑食性
- 寿命:20年くらい
- 値段:2万円前後~
セマルハコガメはさらに2種類に分類されます。
中国などに生息する「チュウゴクセマルハコガメ」、日本の固有種である「ヤエヤマセマルハコガメ」です。
セマルハコガメの詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類8、コガネハコガメ
- 別名:アウロキャピタータ
- 生息地:中華人民共和国(安徽省南部)の固有種
- 最大甲長:15,6cm
- 食性:雑食性
- 寿命:不明
- 値段:不明
画像でもわかる通り、頭部はとても綺麗なレモンイエロ―をしており、名前の由来になっています。
さらに目の後ろから喉にかけて細くて褐色のラインが入ります。
見た目の美しさがあり、とても人気がありますが、流通量がとても少なくて高価だそう。
しかも人気があるのにもかかわらず、野性下での生態などよくわかっていないそうです(;’∀’)
ある程度分かっているのは水棲の傾向が強くて、細い流れや湖沼に生息するそうです~。
ハコガメの種類9、ヒラセガメ
- 生息地:インド北西部、タイ北部、中国(雲南省、海南省、広東省、湖南省、広西チワン族自治区)、ベトナム北部と中部、ミャンマー北部、ラオス北部
- 最大甲長:20,2cm
- 食性:雑食性
- 寿命:不明
- 値段:5万円前後くらい
詳細はこちらをご覧ください♪
ヌマガメ科のハコガメ
ここからはヌマガメ科アメリカハコガメ属のハコガメを8種類ご紹介いたします!
ハコガメの種類10、ミツユビハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国(ミズーリ州、アラバマ州、テキサス州)
- 最大甲長:平均で12~18㎝
- 食性:雑食性
- 寿命:25~35年
- 値段:3万円くらい~
ミツユビハコガメは北アメリカの人気種であるカロリナハコガメの亜種の1つです。
その中でも最もポピュラーな亜種と言えます。
詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類11、フロリダハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国(フロリダ半島)
- 最大甲長:平均で14㎝ほど
- 食性:雑食性
- 寿命:不明
- 値段:10万円くらい~
こちらも北アメリカの人気種であるカロリナハコガメの亜種の1つです。
アメリカ合衆国に分布する亜種の中では最も流通量が少ないので、お値段が高めです。
詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類12、ニシキハコガメ
- 別名:キタニシキハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国(アイオワ州、イリノイ州、サウスダコタ州、テキサス州、ニューメキシコ州東部および南東部、ルイジアナ州、アリゾナ州南東部)メキシコ(ソノラ州北東部、チワワ州北部)
- 最大甲長:14㎝
- 食性:動物食傾向が強い雑食性
- 寿命:不明
- 値段:10万~50万円
ニシキハコガメはアメリカのハコガメのニシキハコガメの基亜種で、さらにキタニシキハコガメとミナミニシキハコガメの2亜種に分かれています。
主に流通しているのはキタニシキハコガメのアメリカ以外で繁殖された個体だそうです。
詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類13、トウブハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国(メイン州南部からミシガン州、イリノイ州、テネシー州、ジョージア州)
- 最大甲長:平均12~22㎝
- 食性:肉食傾向が強い雑食性
- 寿命:40年ほど
- 値段:10万くらい
トウブハコガメはアメリカの代表的なハコガメのカロリナハコガメの基亜種です。
後でカロリナハコガメもご紹介しますね~。
トウブハコガメは一般的に開けた森などに生息し、湿地や牧草地などにも生息しています。
残念なことですが、生息地の開発によって生息数が減少して分断されてたのと、ペット用の乱獲などにより個体数が激減し保護の対象となっています。
野生下では肉食傾向が強い雑食性で、昆虫類、甲殻類、巻貝、ミミズ、両生類、爬虫類など口に入るサイズのあらゆる動物質のものと、果実やキノコ類などの植物質の幅広いものを採食します。
ハコガメの種類14、ガルフコーストハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国(フロリダ州西部のパンハンドル~テキサス州までのメキシコ湾沿岸沿い)
- 最大甲長:25㎝
- 食性:雑食性
- 寿命:30~50年
- 値段:2万円前後~
ガルフコーストハコガメはカロリナハコガメの亜種の1つです。
亜種の中では最大種と言われ、最大甲長が25㎝に達するという情報もあるそうです。
詳細はこちらをご覧ください♪
ハコガメの種類15、ミナミニシキハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国南西部(テキサス州、アリゾナ州、ニューメキシコ州)、メキシコ北部(ソノラ州、チワワ州)
- 最大甲長:平均で12~22㎝
- 食性:雑食性
- 寿命:不明
- 値段:20万円~
ニシキハコガメの亜種の1つです。
ニシキハコガメとの見分け方は、背甲の各甲板にある放射状の明色の斑紋の数が11~14あることで見分けが出来ます。
そしてニシキハコガメに比べると、背甲の地色が薄く、老成すると背甲の斑紋が消えることが多いことでも判別できるそうです。
ニシキハコガメよりもより乾燥した環境に生息しています。
ミナミニシキハコガメは他のアメリカハコガメの中でも早い時期から保護の対象となっており、現在でもアメリカ国外ではあまり流通はせず、ヨーロッパなどで飼育下での繁殖個体がごくごくわずかに流通する程度になっており、とても高価なカメです。
ハコガメの種類16、カロリナハコガメ
- 生息地:アメリカ合衆国、メキシコなど幅広い地域
- 最大甲長:21,6cm
- 食性:雑食性
- 寿命:80年を超えるとも言われる
- 値段:不明
カロリナハコガメは6つの亜種に分かれています。
- トウブハコガメ
- フロリダハコガメ
- ガルフコーストハコガメ
- メキシコハコガメ
- ミツユビハコガメ
- ユカタンハコガメ
主に開けた森林に生息しますが、湿性草原や牧草地などにも生息します。
昼行性で夏季になると薄明薄暮時や降雨後に活動し、乾燥すると落ち葉や倒木の下、他の動物の巣穴、泥中などに潜って休んでいます。
高温時は水中に移動することもあります。
メキシコに分布する亜種は乾季に休眠することがあり、アメリカ合衆国北部の個体群は10月から翌歳4月まで冬眠します。
食性は雑食性で、昆虫類、クモ、多足類、甲殻類、陸棲の貝類、魚類、両生類、小型の爬虫類やその卵、小型哺乳類、動物の死骸、草の茎や葉、果実、種、キノコなど幅広いものを食べます。
通常は陸上で採食しますが、浅い水中で採食することもあります。
ペットとしても飼育され、日本にも輸入されていますが、以前は野生個体の成体、主にミツユビハコガメなどが大量に流通していましたが、腹正しいことに粗雑に扱われ命を落とす個体が多かったそうです(# ゚Д゚)
1995年にアメリカハコガメ属が属単位でサイテス(ワシントン条約)に掲載され、さらにアメリカ合衆国から輸出が飼育下繁殖個体も含めてほぼ停止しました。
その後はヨーロッパの飼育下繁殖個体が主に流通していましたが、日本国内での飼育下繁殖個体の流通量も増加しているそうです。
ハコガメの種類17、ヌマハコガメ
- 生息地:メキシコ(クアトロシェネガス渓谷)の固有種
- 最大甲長:16,8cm
- 食性:雑食性
- 寿命:不明
- 値段:不明
ヌマハコガメは、底質が軟らかくて水性植物が繁茂する流れの緩やかな小河川、池沼、湿原などに生息し、アメリカハコガメ属の中では唯一の半水棲種で水場から離れるのはごく稀です。
肺の大きさを変えて水中で浮かんだり、粘膜嚢を使いガスを交換し補助的に呼吸を行います。
なんかハイテクって感じですね(笑)
食性は雑食性で、昆虫、甲殻類、貝類、魚類、両生類の幼生、水生植物(ハリイ属など)、果実、藻類(シャジクモ属など)を食します。
残念なことですが、開発による生息地の破壊や水質悪化、ペット用の乱獲などによって生息数が減少し、メキシコでは法的に保護の対象とされ、採集や輸出などが厳しく制限されています。
1995年にサイテスⅠ類(ワシントン条約)の掲載。
ペット用として日本にも輸入されていましたが、現在はサイテスⅠ類に掲載されているので、国際的な商取引が禁止されています。
ハコガメ17種類のまとめ
いかがでしたか?
ハコガメにもイシガメ科とヌマガメ科があり、ややこしい~!
もしこの中にお気に入りの種類が見つかって、飼育する機会がありましたら終生大事に可愛がってあげてくださいませ♪
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