ソリガメは、飼育がとても難しと言われているリクガメ科ソリガメ属のカメです。
初心者にはハードルが高い亀なので、ある程度カメの飼育に馴れてからチャレンジして欲しい亀です。
そんなソリガメの特徴や生態、適した飼育環境と餌についてご紹介していきます!
その他のリクガメの種類はこちら
ソリガメの特徴や生態
- 生息地:南アフリカ南部~南西部の固有種
- 最大甲長:30㎝
- 寿命:20年以上
- 食性:主に植物食性(たまに貝類を食べます)
- 値段:35~40万円
ソリガメは、本種のみでソリガメ属を形成しています。
そして、この画像ではわかりにくいですが、喉のあたりのお腹側の甲羅が突き出ていて面白いです♬
ソリガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
最大甲長の30㎝となった個体の性別は不明ですが、メスよりオスの方が大きく成長し、オスの最大甲長は27.2㎝、メスは21.6㎝になります。
背中の甲羅(背甲)の形はドーム状に盛り上がっており、上から見たシルエットは細長くなっています。
背甲のフチ部分にある縁甲板は鋸のように尖らず滑らかで、やや反りかえっており、人間で言うと丁度背骨のあたりになる椎甲板とその両脇の肋甲板は、孵化した時からある甲板(初生甲板)が暗褐色で、その周辺が黄褐色、甲板の外縁が暗褐色に縁取られています。
縁甲板の色は黄褐色をしており、甲板ごとに1つずつ三角形の暗色斑が入りますが、老齢個体になると背甲は暗褐色一色になったり、椎甲板や肋甲板の初生甲板を除き黄褐色になる個体もいます。
背甲の色のバリエーションは豊富で、特に明色部が鮮やかなオレンジ色をしている個体はとても美しいです。
お腹側の甲羅(腹甲)の左右の喉甲板は癒合し、前に突き出していて「ソリ」に見立てて名前が付けられています。
さらに、この特徴的な喉甲板は、オス同士が争う時に、相手の腹甲の下に差し込んでひっくり返すのに使われるそうです。
勇ましいですね♪
頭の大きさは小型で、色は黄褐色をしており、頭頂部は黒や暗褐色です。
四肢は頑丈で、指には発達した爪が生えています。
オスの背甲はメスよりも細長く、喉甲板の出っ張りが目立ちますし、さらに尾が太くて長いです。
幼体の背甲の形は、上から見たシルエットは円形ですが、成長するに従い細長くなります。
ソリガメの生態
ソリガメは、標高900m以下の森林や半砂漠地帯などに生息し、昼行性のカメになります。
1年中活動しますが、冬季に気温が低い日には落ち葉の下などでジッとしています。
食性は植物食性で、主に草を食べますがまれに陸棲の貝類を食べることもあります。
繁殖形態は卵生で、オスは繁殖期になるとお互いに体をぶつけたり、上でも述べた、突出した喉甲板で相手をひっくり返して争います。
ひっくり返すなんて、まるでレスリングですね(笑)
オスはメスを追いかけて後ろ足や尾に噛みつき交尾を迫ります(;’∀’)
人間ならかなりアウトです(笑)
卵は、1回に1個(まれに2個産むことも)の卵を産卵し、卵は180日以上、時に12~14か月かけて孵化しますが、飼育下では94日~198日で孵化した例があります。
ソリガメの現状
残念なことに、開発による生息地の破壊や野火、ペット用の採集、密猟などにより生息数が減少していますが、生息地の大部分が自然保護区に指定されているので、絶滅の危機は低いと考えられています。
なんかホットしますね。
ペットとしても日本に輸入されていますが、流通するには稀で、高価なリクガメです。
ソリガメに適した飼育環境と餌
飼育が難しいので、初心者にはハードルが高い(;’∀’)
何やら人工飼料には餌付くそうなので、その辺は助かりますね♪
ソリガメに適した飼育環境
ソリガメの生息地の環境を考慮すると、暑さにも寒さにもとても強い種になりますが、一般のリクガメの基本的な設定では死んでしまうとさえ言われているんです(;’∀’)
高湿度の環境がベストなのか、高温の環境が良いのか、などなどソリガメの飼育に℃の設定が適しているのか、意見が分かれているようです………。
ですが、生息地の環境を考えると、通気性を確保できるかが焦点となりそうです。
飼育ケージですが、水槽でも衣装ケースでも代用が出来ます。
幼体時は60~90㎝ほどの横幅の大きさで、通気性の良い飼育ケージを選びましょう。
成体になったら、120㎝幅の飼育ケージで半放し飼いか、幼体時に使っていたケージを寝床に使用し、部屋に放し飼いするかになります。
もしくは屋外飼育でしょうか。
飼育ケージ内の温度や湿度ですが、一般的なリクガメを基準に、カメの様子を見ながら微調整していくしかありません。
ケージの設置場所は直射日光が当たらない場所に!
こちらはセットになっています。
床材とシェルター、サーモスタット、水槽用ファンを足せばOKな感じになっていますね~。
床材にはヤシガラなどの湿度を調節出来るタイプのものを選び、ケージ内には高温になる場所=バスキングスポット(ホットスポット)を、ケージの左右どちらかにつくり、それ以外の場所の温度も作ります。
同じケージ内で、日中は2つの温度を作り出すことが大切です。
これを温度勾配を付けるなどと表現します。
バスキングスポット(ホットスポット)にはバスキングライトが必要で、バスキングスポット(ホットスポット)には平らな岩やレンガなどを置いてあげると、お腹側からも体を温めることが出来ます。
バスキングライト以外に紫外線ライト(UVライト)も必要です。
紫外線を浴びることも重要で、カルシウムを形成するのには大切です。
ライトは最低でも2種類必要ですが、夜間は消灯します。
季節などにより、これらのライトだけではケージ内の温度を保つのが難しいので、その場合は保温器具を追加します。
保温器具はライト系とパネルヒータータイプがありますので、お好みで。
シェルターも必須で、体がすっぽり入るくらいの大きさが必要です。
アメリカの飼育者の中には、人工のブッシュを入れてシェルターのように、草の葉に隠れられる場所を作ってあげています。
活動時間以外は、このブッシュの影に隠れジッとしていることが多いそうです。
シェルターにすると、活動時間以外の姿を見ることはできませんが、造花などでブッシュを作ってあげるといつでも観察できますね♬
そして、飲み水用に水入れも設置します。
毎日新鮮なカルキ抜きの水と交換してください。
その際は容器も綺麗に洗いましょう。
餌を与えるときは、餌入れに入れて与えると、床材を誤飲する可能性を防げます。
その他に、風通しをよくするために水槽用のファンを設置しましょう。
ケージの大きさにもよりますが(ファンの大きさも)、90㎝幅のケージなら、ファンをバスキングスポットとその反対側あたりの2か所に設置するといいでしょう。
こちらは飼育ケージの上部がメッシュになっていたら、上にポンっと置くだけでOK。
難点はUSBなところと水槽だと天井がないので向いていない(;’∀’)
そして自動でON・OFFにならないので、外出時につけっぱなしにして、ケージ内の温度がどうなるのか、環境によってもちがいますので、初めは観察してください。
こちらは水槽のフチに取り付けることが出来ますが、風の向きがケージ内に向くようになっているので、無理やり反対に向けて取り付けなければいけないところが難点。
ですが、ケージ内(水槽内)の温度が26℃になったら自動で止まる、サーモスタット内蔵タイプなのが嬉しいのです~。
使い方は、風を飼育ケージ内向けるのではなく、飼育ケージ内の空気を外側に流すように設置するのがポイントです。
水槽用のファンなどは、水槽内の温度を下げるためのものですが、カメちゃんには蒸れがダメなので、空気を循環させる目的で使用する時は逆向きのほうが向いているんです。
温度が上がりすぎるとかなら風をケージ内に送ったりするのも手ですが、こればかりは色々試してベストな設定を把握するしかありません(;’∀’)
これに加え、リクガメの基本的な飼い方のこちらの記事も参考にしてください。
ソリガメの餌
ソリガメの餌は、植物食性なので野菜か人工飼料(リクガメフード)を与えます。
一番ベストは旬の野菜とリクガメフードを半々くらい。
野菜をメインに与えるときは、必ずカルシウム剤をまぶして与えましょう。
野菜だけだと、栄養価が足りなくなり、病気の原因にもなります。
人工フードは栄養価が高いので、オススメです。
ソリガメは、人工フードにも比較的餌付いてくれるので、飽きがこないように何種類か好みのフードをローテーションを組んで与えると良いですよ♪
リクガメの餌については簡単にリクガメの飼育方法の記事に書いてありますが、カメの餌選び方の記事も参考にしてください♬
ソリガメのまとめ
いかがでしたか?
ぶっちゃけると、ソリガメの飼育の詳細などの情報が少なすぎマス(-_-;)
きっと、ソリガメの飼育法については「これだ!!!」という風に、確立されていないのでしょう………………。
もし、ソリガメちゃんを飼育する機会がありましたら、細かい観察と試行錯誤を根気よく繰り返す必要性があることを忘れずにいてくださいね~♬
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