ミスジドロガメはその名の通り、背中の甲羅(背甲)に3本の筋状の模様が入っている、地味な見た目のドロガメの中では美しいカメです。
そんなミスジドロガメの特徴や生態、飼育についてご紹介していきます!
ドロガメの種類はこちら
ミスジドロガメの特徴や生態
- 生息地:アメリカ(アラバマ州南東部、サウスカロライナ州、ジョージア州南部、ノースカロライナ州東部、バージニア州南東部、フロリダ州)
- 最大甲長:13.8㎝
- 寿命:最大50年
- 食性:雑食性
- 値段:1万円前後くらい~
ミスジドロガメは背甲にある3本のスジと背甲の地色のコントラストが美しいドロガメです♬
ミスジドロガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
ミスジドロガメはオスよりもメスのほうが大型になり、オスの最大甲長は10.4㎝になります。
背中の甲羅(背甲)の形はややドーム状に盛り上がっており、上から見たシルエットはやや幅広な卵型をしています。
名前の通り背甲には3本の明色の筋模様が入っており、背甲の地色とのコントラストは地味なドロガメの中ではひときわ際立って美しいです。
背甲のフチの部分も明色に縁取られていますが、個体によってはハッキリとせず、ぼやけた感じに見えます。(画像の個体もそうですね。)
そして背甲の3本のスジ模様は明色になっているだけで、盛り上げり(キール)になってはいません。
このラインは成長すると薄くなって不明瞭になったり、消失することが多いです。
お腹側の甲羅(腹甲)の色は黄色がかっており、甲板おつなぎ目であるシームが暗色になる個体もいます。
腹甲には、ハコガメのように蝶番が存在し、腹甲を動かすことで背甲と腹甲の間の隙間をふさぐことが出来ます。
頭部の大きさはやや小型か中型で、吻端は突出して先端は鉤状に尖っています。
指の間には水かきが発達し、頭部や首、四肢、尾の色は暗褐色や灰褐色、黒色をしており、不規則に黒い斑点が入る個体もいます。
側頭部には左右2本ずつ黄色っぽい明色の筋模様が入ります。
ミスジドロガメの生態
ミスジドロガメは低地にある流れの緩やかな河川や池沼、湿原などに生息しており、底が軟らかい泥や腐植質が堆積した場所を好みます。
水場の水位が下がった時は主に降雨時や降雨後に陸伝いに別の水場に移動します。
昼も夜も活動しますが、温度や湿度、天候などによって違います。
陸場や岩、倒木の上、水面や浅瀬などで日光浴します。
フロリダの南部個体群は周年活動していますが、多くの地域の個体群は夏季や冬季に、陸上の地中や腐植質の中、倒木の下などで休眠します。
食性は雑食性で、魚類、昆虫類、甲殻類、巻貝、動物の死骸、植物の葉や種、藻類などを食べます。
巻貝は好んで食べるようです。
捕食は陸でも水中でも行います。
器用ですね~♬
繁殖形態は卵生で、1回の産卵で1~5個の卵を産み、100~130日で孵化します。
孵化した幼体は甲長が15~25㎜と大変小さく、背甲には3本のラインがすでに入っており、背甲のフチや黄色い腹甲、頭部の2本のラインが明瞭で、おチビちゃんの頃から美しいカメです。
野生下でオスは甲長が7.5㎝、メスは7~8㎝(生後5~6年)で性成熟しますが、飼育下ではオスが生後1年11か月、メスは生後2年5か月で性成熟した例があります。
ミスジドロガメの流通
ミスジドロガメは、ペットとして日本にも輸入されており、ドロガメ属の中では古くから流通していました。
ですが、同属他種やニオイガメ属と区別されずに販売されていたそうです(;’∀’)
流通は不定期ですが、野性個体、飼育下繁殖個体の両方が流通しています。
初心者は飼育下繁殖個体を選ぶようにしましょう!
ミスジドロガメは、その他の多くの亀と同様、開発による生息地の破壊や渇水、水質汚染、交通事故、ペット用の乱獲などにより生息数が減少しています(-_-;)
ミスジドロガメの飼育や餌
これからミスジドロガメに適した飼育環境や餌についてご紹介していきます!
ミスジドロガメの飼育環境
ミスジドロガメに適した飼育環境を作るには以下の道具が必要になります。
- 水槽
- 保温器具
- 紫外線ライト
- 床材
- 陸場
- フィルター
- 水温計
詳しく説明していきます!
1、水槽
水槽の大きさですが、ベビー時など体が小さいときには簡易なプラケースのようなものでOK。
ベビーに限らず飼い始めの頃は体の半分くらいの水深から始めます。
いきなり深い水深で飼育しないように!!!なれていないと溺れる可能性があります。
ある程度成長したら、60㎝幅の水槽で終生飼育が出来ます。
2、保温器具
保温器具には2種類の目的があります。
ミスジドロガメは日光浴を行いますので、日光浴を行う場所に照らして高温の場所を作るためのバスキングライト。
そしてミスジドロガメに適した水温は26℃なので、季節によって水温が保てない場合は水深によってパネルヒータを使うか水中用のヒーターを使って水温を保ちます。
バスキングライトは日光浴する場所=バスキングスポット(陸場に作ります)に照射します。
ここでご紹介しているバスキングライトは、水滴が跳ねても割れない防滴タイプになります。
半水棲や水棲ガメにはこちらがオススメです。
バスキングスポットの温度は35℃くらいを目安にしましょう。
水温を保つための保温器具は、水深が浅いときは水槽の外側から温めるのがオススメ。
パネルヒーターを使用すると便利です。
水深は徐々に深くしていきますが、水深は最大でも立ち上がって顔が出るくらい。
ヒーターでカメちゃんが火傷しないようにカバー付きのタイプをオススメします。
こちらは26℃に水温を保ってくれます。
カバーもついており、自動で水温管理できるサーモスタットが不要なので便利です。
サーモスタットは、バスキングライト、紫外線ライトを管理するためには導入すべきアイテムでもあります。
3、紫外線ライト
紫外線ライトには防滴タイプが見当たらないので、なるべく水面から離して設置するようにしましょう。
ライト系は全てそうですが、強さなどはワット数を変えるなどして調整します。
紫外線ライトは種類があります。強さの種類や、ワット数も。
こちらの紫外線ライトがドロガメにはオススメです。
ランプホルダーはバスキングライトでご紹介したタイプよりも長さがあるものを選びます。
4、床材(底砂)
床材(底砂)は、必要はないのですが、カメちゃんが落ち着くようです。
底砂はカメ専用のタイプがあります。
種類によっては水質が安定したり、保ったりする効果があるタイプもあります。
ですが、汚れが堪ったりしてお手入れが大変になるので、お好みで。
5、陸場
陸場は広くなくても大丈夫です。
亀の浮島や流木、レンガなどを使って陸場を作ります。
陸場にはバスキングライトをあてて、バスキングスポットにします。
陸場まで流木などでスロープを作って登りやすくしてあげるといいですよ~。
6、フィルター
餌の残りや排泄物などで水がかなり汚れます(;^_^A
フィルターを使って対処しましょう!
ですが、フィルターを使っても水は汚れますので、週に1~2回は3分の1ほどの水を交換して1か月に1~2回は全ての水を交換し、フィルターや水槽も綺麗に洗いましょう。
カメちゃんの甲羅が汚れていたら、軟らかい歯ブラシなどで優しく落としてください♬
水を綺麗に保つ砂底を使用している場合は、砂底の使用法に準じて水を全て交換するのもいいですよ。
私が述べた基準は、あくまで参考までに。
飼育環境などによっても水質の悪化具合が違うので、もしそれがわからなくて困る方は、週に1回は全ての水を交換してあげるとベストです。
飼育水は必ずカルキを抜いてから使用してください。
バケツに水道水を入れて、1日放置すればOK。
飼育水が増えると大変だったり、時間がなかったり忘れちゃう場合もあるので、カメ専用のカルキ抜きを使用するのも一つの手です。
というかオススメです。
7、水温計
水温計は必ず必要です。
保温器具などで使用する、サーモスタットで水温管理が出来たとしても、自分でチェックすることも大切です。
その他の飼育に関しては、こちらを参考にしてください。
ミスジドロガメの餌
カメ専用の人工フードをメインに与えることが出来ます。
その場合は水棲ガメ用で沈下性タイプを選ぶようにしてください。
餌の粒の大きさなど種類がありますので、しっかり確認して購入してくださいね。
その他には巻貝やエビなど動物食性のものも与えましょう。
毎回ではなくてもいいですが、いつも同じ餌だと飽きちゃいますから、人工フードの種類を変えたり、巻貝やエビや小魚なども与えると良いですよ♪
亀の餌についてこちらもご覧ください。
ミスジドロガメのまとめ
半水棲や水棲のカメちゃんは、飼育水の管理も重要になります。
水質の悪化は、カメちゃんの健康を損ないますので、十分に注意してあげましょう。
こまめなメンテナンスが、カメちゃんの健康を左右することを忘れずに!!!
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