コモドドラゴンはもう見るからにトカゲの中で最強なイメージですが、実は毒を持ったトカゲでもあり、さらに本種の血はどうやら治癒効果があるとの報告もあり、ミステリアスな魅力を持ったトカゲです。
今回はそんなコモドドラゴンの毒性について、そしてコモドオオトカゲの血の治癒効果があるのは本当なのかをご紹介していきます!
コモドドラゴンの毒性について
強面のビジュアルなのに毒を持っているコモドドラゴン。
これからコモドドラゴンの毒性について迫ってみます!
コモドドラゴンの毒の成分や威力とは?!
コモドドラゴンは毒を持っていますが、正直毒を持たなくても十分に狩りは出来るし強いんですよね(;’∀’)
四肢は発達し鋭い爪と牙を持ち、鋭い牙は鋸のようにギザギザしており、後方へと湾曲しています。
この構造はサメと同じで、噛みつかれると簡単には引き抜くことが出来ないんだとか( ゚Д゚)
しかもあの巨体にもかかわらず意外と俊敏で、時速20㎞で走ることが出来、泳ぎも得意。
時速が微妙!!!
って思うかもしれませんが、あの大きな頑丈な体で走ることを考えると十分な速さです!
かなり優秀な能力を持っているのに、さらに毒も持っている……………..。
この毒についてなんですが、以前は口の中の食べ残しで湧いてきたバクテリア(細菌)だと思われていたようで、口の中のバクテリアが噛みついた獲物の肉を腐らすと言われていました。
ですが、これは間違いだったと近年の研究で判明しました。
バクテリアと思われていたものの正体はなんと「ヘモトキシン」!!!
「ヘモトキシン」は毒の一種で、溶結作用を持つ血液毒の総称。
赤血球を標的とし破壊し、血流にのって体中に輸送されます。
ヘモトキシンを生産する生物にはガラガラヘビなどのマムシ亜科の毒蛇がいます。
もっとわかりやすく言うと、血液の凝固を阻害するような成分なので、咬まれると出血が止まらなくなりショックに陥り、最悪の場合は死に至ってしまうほど恐ろしい毒です。
一気にではなくじわじわ。((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
鋸のような牙の隙間に毒腺があり、飼いついて毒を獲物に注入します。
コモドドラゴンは強力な牙によるダメージだけでなく、毒によるダメージの両方を使うことが出来る、万能な戦士かもしれません。
もちろん獲物は動物だけではなく、人間の死亡事故や実際に食べられたという記録もあるんだとか(*_*)
コモドドラゴンは毒をどうやって狩りに使うのか?!
コモドドラゴンの毒性は出血が止まらなくなるタイプの「ヘモトキシン」という毒ですが、お気づきかと思いますが、こちらの毒は即効性はありません。
じわじわと獲物を追い詰めるために毒を使うといっていいかもしれません(;’∀’)
コモドオオトカゲは大きな獲物を狙う時は、足に1回噛みついて相手が弱るまで何日も後を追いかけタイミングを見計らったり、相手が倒れたところで食べるそうです。
ストーカーも真っ青ですね(-_-;)
大きな獲物は暴れると大変なので、用心深く様子を伺うんだとか………。
足に1回噛みつくと聞くと、とりあえず噛んどくか!ってイメージしちゃいますが、コモドドラゴンの場合は骨が砕けそうなほどガッツリと噛みつくんだとか……………….。
もし噛みが甘かったとしても、コモドドラゴンは腐肉を食べるせいで、口の中に約70種類もの細菌がいて咬まれると敗血症になるそうです。
こちらも即効性はなく、ジワジワ時間をかけて症状が表れます。
毒と同じく獲物は咬まれてもすぐには死にません。
コモドドラゴンの特徴や生態についてはこちら
コモドドラゴンに人間が噛まれたら?!
これも気になりますよね。
実際にコモドドラゴン生息地であるリンチャ島やコモド島で咬まれたことのある人が何人もいるそうです。
先程はどうやって毒を使い獲物をつかまえるかご紹介しましたが、即効性はないので、人間が咬まれたとしたら周りに人がいるかいないかで生死がわかれます。
大きなコモドドラゴンにふくらはぎなど咬まれると、痛みと失血のショックで意識が飛んでしまい倒れます。
倒れたら捕食されてしまいますが、周りに人がいた場合は噛みついた個体やその周りのコモドドラゴンを追い払い素早く止血できれば、1~2か月入院する程度で済むらしいです(;^_^A
ですが、コモドドラゴンに襲われた方の多くは、森の中で一人だったそうです……….。
そして体の小さい子供が咬まれると、すぐに助けたとしても間に合わない場合もあるのだとか。
リンチャ島では島民よりもコモドドラゴンの個体数のほうが多いようなので、仕方のないことなのかもしれません(-_-;)
コモドドラゴンの血液は治癒効果があるって本当⁈
ここからはコモドドラゴンの血液に治癒効果があるのは本当なのかをご紹介していきます!
コモドドラゴンの血液には治癒効果がある?!
ドラゴンの血に治癒効果がある…………。
これだけ聞くとまるでファンタジーの世界ですが、2017年の4月にアメリカのジョージ・メイソン大の研究チームが専門誌である「The Sydeney Morning Herald 」で発表した論文によると、コモドドラゴンの血液成分を参考に作った物質から、強い抗菌作用と傷の治癒を早める効果が見つかったそうです。
ファンタジーの世界ではなく、まさにリアルな現実。
研究チームは、コモドドラゴンが自身の唾液に含まれる最近に感染しない点に着目したそうで、コモドドラゴンの血液中の抗菌ペプチド(アミノ酸化合物)を参考に、別のペプチド「DRGN-1」を人工的に作成。
実験では、マウスの皮膚を傷つけ細菌に感染させ、DRGN-1が細菌を破壊し皮膚の治癒を促進していることを発見。
コモドドラゴンの血液採集は大変!
研究用の血液サンプルはフロリダのセントオーガスティン・ワニファーム動物公園で飼育しているコモドドラゴンから採取されました。
体重45㎏のオスで、飼育員がコモドオオトカゲの気をそらしている間に尾から採取したのだとか。
これだけ聞くとどこが大変?って感じですが、コモドドラゴンは絶滅危機に瀕しており、生息地のインドネシアでは神聖な生き物として考えられているので、研究者たちは血液のサンプルを取るのに麻酔を使うことすら許されなかったそうです。
命がけとも言っていいほど血液採取は大変だったようです(;’∀’)
そんな努力の末獲得したコモドドラゴンの血液ですが、抗生物質が豊富に含まれていて、40種類以上の物質が単離され検査をしている最中とのこと。(2017年の話)
多くの細菌が既存の薬に対して耐性を付けているという厳しい現状な昨今ですが、新しい抗生物質の開発がこの先どのように展開されるのかに注目したいところです。
でもコモドドラゴンの数少ないからね(;’∀’)
どうするんだろう?と素人は思っちゃいます(笑)
コモドドラゴンの毒性と血液のまとめ
コモドドラゴン、やはり半端ねぇ~~~!!!
まさかまさかの血液に治癒効果ですよ~♬
毒もあるのは知っていましたが、毒性については全く調べるまでは知りませんでしたし、毒がなくてもいいんじゃない?なんて思ったりもしましたが(笑)
進化の過程で、どうしても必要だったのかもしれませんね~。
一気に獲物を襲って食べるイメージがありましたが、全く逆だったので意外ですよね(笑)
でも、コモドドラゴンについてはまだまだ知らなかった事実がありますよ~。
次回ご紹介したいと思います( ̄ー ̄)
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