マレーハコガメはイシガメ科のハコガメ属に分類され、ハコガメ属の仲間の中では最大種になります。
顔のサイドに入るクリーム色の横縞が特徴的です♬
ここではマレーハコガメの特徴や生態と飼育ポイントをご紹介いたします。
その他のハコガメについてはこちらをご覧ください。

マレーハコガメの特徴や生態

Wikipediaより
- 生息地:フィリピンからインド東部までの東南アジア全域
最大甲長:21,6cm
食性:植物食性のと強い雑食
寿命:25~30年ほど
値段:8,000円~、20cmくらいで85,000円ほど

マレーハコガメは4亜種に分けられます。
ですが、分布域が広いことや個体差が大きいので、今後は変動があるかもしれません(;’∀’)
マレーハコガメの特徴
マレーハコガメは最大甲長21,6cmでオスよりもメスのほうが大きくなります。
背甲の形は楕円形や卵型をしており、椎甲板と肋甲板には筋状にキール(盛り上がり)があり、特に椎甲板のキールは発達しています。
縁甲板は鋸状に尖らずに滑らかで、背甲の色は黒や褐色、緑褐色。
腹甲には蝶番状の連結があり、それが発達しているため腹甲を折り曲げることで背甲との隙間をふさぐことが出来ます。
頭部の大きさは小型で吻端は尖らず、下あごの先端がわずかに鉤状になる個体が多く、頭部の色は褐色や暗褐色や黒色をしており、側頭部には左右に3本ずつ黄色や淡い黄色の筋模様が入ります。
幼体時はキールや縁甲板の外縁に明瞭な黄色の縁取りがありますが、成長と共に消えていきます。
マレーハコガメは現在4つの亜種に分けられますが、それぞれ生息地や特徴がありますのでご紹介していきます。
アンボイナハコガメ
生息地はインドネシアのスラウェシ島、モルッカ諸島、フィリピンのパラワン島、スル諸島以外で、身体的な特徴は、背甲が扁平で幅が広く、キールは老齢個体でも椎甲板に残る個体が多くて肋甲板にも一部ですが残る個体がいます。
腹甲には暗色で大き目な斑が入り、腹甲中央部には大型で不鮮明な褐色の斑紋が入ります。
ジャワハコガメ
ジャワハコガメの生息地はインドネシアのジャワ島、スマトラ島、スンバワ島やその周辺の大小の島々。
身体的な特徴は、背甲は少し盛り上がり、キールは老齢個体でも第2~5椎甲板に残る個体が多く、腹甲の暗色の斑はやや小さめです。
シャムハコガメ
シャムハコガメの生息地は、インド北部(ニコバル島を除く)、インドネシアのボルネオ島、カンボジア、シンガポール、タイ、バングラデシュ、フィリピン(パラワン島、スル諸島)、ブルネイ、ベトナム、マレーシア。
身体的な特徴は、背甲がドーム状に盛り上がっており、幅が狭く、キールは消失するか第4~5椎甲板にかすかに残る程度。
腹甲にある暗色の斑は小さめで、腹甲中央部には小型で不鮮明な斑紋が入る個体もいます。
ビルマハコガメ
ビルマハコガメの生息地は、ミャンマー。
ミャンマ―の固有種なんです。
背甲はドーム状に盛り上がっており、キールは消失するか第4~5椎甲板にかすかに残る程度になります。
キールのある場所には薄い灰色や緑がかった褐色の筋模様が入る個体もおり、腹甲にある暗色の斑が小さめです。
マレーハコガメの生態
マレーハコガメは、熱帯雨林気候やサバナ気候内にある主に標高が500m以下の平地や丘陵にある流れの緩やかな河川や池沼、湿原、水田などに生息します。
ハコガメの仲間はほぼ陸棲なのですが、マレーハコガメは主に水中で生活しています。
底質が泥や水生植物が茂る止水域やその周辺を好みます。
地域によりマングローブの林などで見つかることもあり、イシガメ科のハコガメ属の中でも最も水棲傾向が強い種になります。
幼体の頃はそれが顕著で、よく水に入り泳ぎも上手です。
昼行性のカメですが、水温が高い日などは薄明薄暮の時間帯に活動を開始します。
食性は植物食傾向が強い雑食性で、植物の葉や果実、水草、キノコ、藻類、昆虫類、節足動物、甲殻類、貝類、魚類、両生類の幼生などを食します。
地上でも水中でも両方で餌を食べます。
幼体時は動物食傾向が強いですが、成長するに従って植物食傾向が強くなります。
繁殖形態は卵生で、飼育下で1回に1~5個、平均で2~3個の卵を年に2~4回に分けて産卵し、卵は26℃の環境下で79日、28~29℃の環境下では74~78日、30,5~31℃の環境下では47日で孵化した例があります。
マレーハコガメのその他の情報
マレーハコガメは生息地や中国で食用とされることもあります。
そして、ペットとしても飼育され、インドネシアから輸出される亜種のジャワハコガメはお手頃な価格で流通しており、日本にも輸入されています。
マレーハコガメの飼育ポイント

Wikipediaより

ここからはマレーハコガメに適した飼育ポイントと餌についてご紹介いたします。
マレーハコガメの飼育ポイント
ハコガメ属の仲間の多くは陸棲傾向が強いですが、マレーハコガメは水棲傾向が強いので、半水棲のカメの基本的な飼育方法を参考にします。
水場と陸場が必要で、水槽や衣装ケースなどを用いて飼育します。
水槽の大きさは最終的には最低でも幅が60㎝、理想は90㎝の水槽。
水槽内には底砂はあってもなくてもどちらでも大丈夫です。
飼育水は背甲がちょうど隠れるくらいの水深にします。
陸場にはレンガや市販の陸場を使って、日光浴が出来る場所(バスキングスポット)を作ってあげ、そこにはバスキングライトを照射します。
陸場の広さですが、カメの体より一回りくらい広いスペ―スでOK。
水場を少し広くとってあげます。
バスキングスポットの温度は30~32℃にし、水温は25~29℃くらいに保つようにします。
決して25℃を下回らないように注意です。
バスキングライト以外に紫外線ライトも必要です。
これらは夜間に消灯します。
水温を保つには水中用のヒーターを使います。
冬眠をしないカメなので(暖かい地域に生息しているから)、冬場も保温は必須です。
飼育水にはろ過フィルターを設置します。
飼育の注意点
マレーハコガメは低温に弱いのと、水質の変化には強いですが極度に水質が悪化したり温度や陸地(バスキングスポット)の温度が適切ではなかった場合、皮膚や甲羅に疾患を患うことがあります。
まあ。これはマレーハコガメだけではなくてカメ全般に言えますが(;’∀’)
そして、発情したオスや大型の個体は同種他種関係なく噛みついたり強引に交尾を迫るので、基本的には単独で飼育しましょう!
初心者は必ず単独飼育!!!
これ以外に半水棲の基本的な飼育方法を参考にしてください。
ここに書いていない(内容が被るので)詳細などもありますので、是非参考にしてください。

マレーハコガメの餌
マレーハコガメは飼育下では人工フードや乾燥飼料も食べてくれます。(個体差あります)
大人になると植物食性が強くなるので、葉野菜などの植物質のものも与えましょう。
主に半水棲ガメ用のフードに、野菜や果物などを加え、バランスよく与えましょう。
人工フードも種類があり、個体によって好みも違います。
何種類か与えて、好きなフードを2~3種類を確保しておくと良いですよ~。
副菜的に野菜や果物など与えますが、それらのメニューも変えたり、バリエーションを作って、ローテーションを組んで与えるのがおすすめ。
与える野菜など餌の種類や与え方などはこちらを参考にしてください。

マレーハコガメのまとめ
いかがでしたか?
マレーハコガメは比較的丈夫でハコガメの入門種として人気があります。
もし飼育する機会がありましたら、終生可愛がってあげてくださいね♪
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