ケヅメリクガメは大型のリクガメながらも、ペットとしても人気を誇るリクガメです。
タイトルにある通り、人懐っこい性格と、大型ならではの存在感が人気なのかもせれません。
飼育に必要な道具もかなり大がかりになって費用もかさむのに人気!
そんなケヅメリクガメの寿命、特徴や生態をご紹介していきます!
その他のリクガメの種類はこちら
ケヅメリクガメの寿命と特徴や生態
- 生息地:エリトリア、エチオピア、スーダン、セネガル、ソマリア、チャド。二ジュール、マリ共和国、ブルキナファソ、ベナン、モーリタニア
- 最大甲長:83㎝
- 寿命:30~50年
- 食性:植物食性
- 値段:3万円ほど
上の画像でわかると思いますが、前足の前部にある大型のウロコがとてもカッコいいです♬
ケヅメリクガメの寿命と特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
ケヅメリクガメの寿命は30~50年です。
最大甲長が83㎝とかなり大きくなります。
甲板には成長輪がハッキリとしています。
木で言うと年輪といったところでしょうか。
背中の甲羅(背甲)の形はドーム状に盛り上がっていますが、背甲の中央部、人間で言うと背骨あたりにある椎甲板の第2~4椎甲板の頂部はやや平らになっています。
上の画像を見るとわかりやすいですね♪
背甲の縁にある縁甲板の外縁は鋸状に尖りますが、老齢の個体では不明瞭な個体もいます。
背甲の色は、色白でコブが出にくいモロッコタイプと、色黒でコブの出やすいガーナタイプがいます。先ほどの画像はモロッコタイプとわかりますね~。
甲板のつなぎ目(シーム)はやや暗めの色をしており、孵化直後の幼体ではハッキリとしていますが、老齢個体だと不明瞭になります。
お腹側の甲羅(腹甲)のちょうど喉の下あたりにある喉甲板はやや突出しています。
当た藻の大きさはやや小さめで、吻端が突出していません。
後ろ足と尾の間に蹴爪状(けづめじょう)の突起があり、和名の「ケヅメ」の由来ともなっています。
ケヅメリクガメの生態
ケヅメリクガメは、砂漠の周辺やサバンナに生息し、主に明け方から夕暮れ時に活発に行動する薄明薄暮性で、昼間や夜間は自分で掘った穴や、他の動物の巣穴、それを拡張して大きくした巣穴の中で休みます。
乾季になると巣穴の中で休眠することもあります。
植生は植物食性で、主にイネ科の植物、多肉植物を食べますが、草、低木の葉、花、果実なども食べます。
野生下では水がある期間が限られた環境に生息していますので、補供物や代謝によって生じた水分を摂取しています。
繁殖形態は卵生で、成体のオス同士では、体当たりしたり、噛みついたり、ひっくり返すなどして争います。
飼育下ではオスがメスの総排泄孔の臭いを嗅ぎながら後を追い回した後にメスの周囲を徘徊、体当たりしてメスが動かなくなると鳴き声を上げながら交尾を迫った例があります。
人間だと、かなり怖いです(;^_^A
飼育下では1回に平均15~最大34個の卵を年に最大で6回に分けて産んだ例があります。
卵は約28℃の環境下で120~170日、約30℃の環境下では85~100日で孵化したという例があります。
ケヅメリクガメの現状と歴史
ケヅメリクガメは野焼きや開発による生息地の破壊、乾燥化、食用やペット用の乱獲などにより生息数が激減していると考えられています(-_-;)
2000年にフランスの提案により野性個体の輸出割当が0頭と厳しく制限されて、養殖個体(飼育下繁殖個体)のみ国際取引が可能と定められました。
2000年当時の生息数は18.000~20.000頭を推定されています。
ペット用として日本にも輸入されていますが、飼育下繁殖個体(CB個体)が流通しています。
飼育下でも50㎝以上に大きくなり、とても運動量が豊富なので、最終的に数畳分の乾燥した場所と保温設備を整えないといけません。
そして、何気にケヅメリクガメは俳優デビュー?をしています(笑)
映画『小さき勇者たち~ガメラ~』に出演したことがあり、本種の飼育には広い飼育スペースと、きちんとした管理が必要とEDクレジットのラストや、劇場パンフレットにも注意書きがされました。
さらには、三谷幸喜による舞台劇『グッドナイト スリイプタイト』には登場人物のペットという設定で本種の模型が登場したそうです~。
ケヅメリクガメに適した飼育環境と餌
こちらの画像はガーナタイプですね♬
ケヅメリクガメは30~50年とかなり長生きしますし、人間並みに広いづペースが必要なので、その辺もよ~く考えてから飼育するか決断しましょう!
ケヅメリクガメに適した飼育環境
初めにケヅメリクガメの飼育ポイントはこちら。
- 昼には低温部30℃前後に保ち、高温部はリクガメの温度を参考に、夜間は18~20℃を目安に飼育ケージ内や室温を調整する。
- 湿度40~50%に保つ
- 通気性を確保する(爬虫類用ケージと水槽ならOK)、夏場など湿度が高くなる場合は水槽用ファンを使用する
以上を踏まえて飼育環境を説明していきます!
ケヅメリクガメは成長が早いので、幼体から飼育しても数年したらすぐに甲長が50㎝を超えます!
まず、幼体から飼育する場合は爬虫類用の飼育ケージ、または水槽で飼育します。
甲長に合わせたケージを選びましょう。
飼育ケージの大きさは、成長が早いので90㎝幅の飼育ケージから始めましょう。
なるべく長くケージ内でという方は、90㎝が手狭になったら市販の飼育ケージで最大の120㎝の飼育ケージを選ぶといいでしょう。
様子を見ながら、ケージから出して室内散歩させ、徐々に部屋に馴れさせると良いですよ♪
室内で放し飼いする場合は、床や手が届く場所のあり、口に入るものなどは餌と間違えて誤飲する可能性もありますので注意が必要です!
飼育者のお住まいの地域にもよりますが、お庭があれば屋外飼育も出来ます。
ですが、ケヅメリクガメは地面を掘るので、逃亡には注意が必要(;’∀’)
さらに、庭に農薬など巻いていると、農薬によって健康を害する可能性がありますので、こちらも注意です!
屋外飼育の際は、最低でも1年に1回は糞をチェックし、寄生虫がいないか確認しましょう!
カメ飼育初心者は見つけたらすぐに病院へGO!!!
飼育ケージ内の底に敷く床材が必要です。
ケヅメリクガメは乾燥した地域に生息してますので、床材には湿気を採る赤玉土が良く使われていますが、汚れやすくて粉塵も舞いやすいので、掃除する手間を考えるとヤシガラが一番扱いやすくておすすめです。
湿度が足りない場合はこの床材に水分を霧吹きします。
そして、ライト関係ですが、紫外線ライトも必要です。
日光浴させるのもいいですが、それでは足りなくなる場合もありますし、必ず必要です。
その際は20w以上のタイプを選びましょう。
さらにケヅメリクガメが体温を上げるために必要なバスキングスポット(ホットスポット)を作る必要があります。
そこに当てるバスキングライトも必要になります。
夏場だとこれだけで温度が保てるかもしれませんが、季節やお住まいの地域、観葉によってはこれだけでは温度が保てません。
その場合は保温器具が必要になります。
保温器具はおおまかに2種類あり、保温球とパネルヒーターがあります。
ケヅメリクガメは寒さに弱いので注意しましょう!
夏場は50wでも大丈夫ですが、冬場は100w必要になります。
必ず予備も準備しましょう!
爬虫類専用の飼育ケージなら、上部がメッシュになっているので、こちらの保温器具が扱いやすくてオススメです。
水槽の場合は保温球か、パネルヒーターでもケージや水槽の外側の側面に取り付けて使うタイプもあります。
こちらは側面や底面に設置するタイプ。
その他には、温湿度計、ケヅメリクガメは水浴びしますので、全身が浸かれるくらいの大きさの水容器、ひっくり返らないようなある程度重さのある高さの低いものを選び、餌入れも同じくある程度重さのあるタイプが必要です。
そして、ケヅメリクガメが隠れる場所を作ります。
人工プランツなどでブッシュを再現するのもいいですし、体がすっぽり入る大きさのシェルターを設置します。
市販のシェルターは小さめが多いので、自作する必要があります。
植木鉢を横にする、ココナッツマットなどを筒状にするなどします。
それ以外にも室内の放し飼いのポイントなどこちらを参考にしてくださいませ。
ケヅメリクガメの餌
ケヅメリクガメは植物食性で、砂漠などの乾燥した地域で生活しています。
ケヅメリクガメにおすすめの餌は、小松菜、大根の葉、ニンジン、サツマイモなどの野菜とタンポポ、オオバコ、クローバーなどの野草です。
あまりエサを食べない場合はリクガメフードを与えますが、基本的に野菜や野草をメインに与え、ベビー時には1日に1~2回、食べるだけ与え、成体になったら2日に1回食べるだけ与えます。
ですが、注意も必要です。
厳しい環境で生活していた遺伝子を持つケヅメリクガメにとっては、日本で手に入る野菜や果物はとても栄養価が高く、高カロリーになります。
そしてものすごく食べるので、急激に成長。
成体になったら、低カロリーのものを与えることを心がけましょう。
豆類などのたんぱく質の多い食べ物は、与え過ぎると甲羅にゆがみが生じたり、デコボコが出来やすくなり、最悪には死んでしまうこともあるのだとか( ゚Д゚)
なので、豆類などたんぱく質の多いものを与えることは控えましょう。
そして、ブロッコリーやキャベツ、チンゲン菜は与え過ぎないように!
野菜メインに与えると、カルシウムが不足しますので、週に2回ほど餌にカルシム剤をまぶして与えます。
旬の野菜を上手に使ってバランスの良い、そして飽きの来ないようにしましょう!
餌についてはこちらも参考にしてみて下さい。
ケヅメリクガメのまとめ
いかがでしたか?
ケヅメリクガメは人に馴れやすいので、放し飼いもしやすいですが、犬や猫のようにトイレを覚えることはありません(;’∀’)
飼育者の中には人間用のおむつや犬用のおむつを改良して、カメちゃんに履かせてます~。
その姿は、可愛くて仕方ない(´艸`*)
それでは、もし飼育する機会がありましたら、終生可愛がってあげてください♡
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