トゲヤマガメは甲羅の縁がトゲトゲしていてとてもカッコいいビジュアルをした、イシガメ科オオヤマガメ属のカメです。
そんなトゲヤマガメの特徴や生態、飼育についてご紹介していきます!
トゲヤマガメの特徴や生態
- 生息地:インドネシア(スマトラ島、ボルネオ島)、シンガポール、タイ南部、フィリピン(ミンダナオ島、スールー諸島)、マレーシア、ミャンマー南部
- 最大甲長:22,5cm(オオヤマガメ属では最小種)
- 食性:植物食性
- 寿命:20~30年
- 値段:1~2万円ほど
画像を見ると甲羅のフチが滅茶トゲトゲしてますよね~。
このトゲトゲは成長するに従い滑らか~になってきますが、若干トゲトゲの特徴が残りますよ~♬(個体差あり)
トゲヤマガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
トゲヤマガメの特徴はなんといっても背甲の外側がトゲトゲしているところですが、実は幼体時の時だけなんです(;^_^A
幼体を上から見ると、背甲の形はほぼ円形か五角形で縁甲板の外側は鋭く尖っています。
画像を見るとわかると思うのですが、黒っぽいポチッとしたもの見えますが、これは肋甲板にあるトゲ状の突起なんです。この突起は喉甲板の前部分にも見られます。
このトゲ状の突起は成長と共に消失し、背甲の色も淡褐色から暗めな色に変わっていき、若干ですが地味になってしまいます。
成体の特徴は、上から見ると背甲の形が幅広な俵型をしており、甲高は扁平です。
幼体も成体もですが、椎甲板に目立った線状のキール(盛り上がり)があり、老齢になってくるとそれが不明瞭になっていきます。
背甲の色は褐色でキールやその周辺は淡い黄褐色をしています。
腹甲の色は黄色や黄褐色で放射状に黒、暗褐色の模様が入りますが、老齢になると不明瞭になることもあります。
頭部はやや小型で、褐色や灰褐色、暗褐色をしており、鼓膜上部には黄色い斑点が入りますが、消失する個体もいます。
指の間には水かきがあまり発達せず、オスの腹甲は中央部が凹み尾が太く長く、メスの腹甲の中央部は凹まないかわずかに膨らんでいます。
トゲヤマガメの生態
トゲヤマガメは標高が900m以下の丘陵や低山地にある熱帯雨林や熱帯モンスーン林を流れる渓流や池沼、湿原の周辺などに生息し、陸棲のカメで、木の枝や落ち葉などの下で潜って休んでいます。
食性は観察例や糞の内容物などから、植物食性と考えられています。
繁殖形態は卵生で雨季に交尾をして乾季に卵を産むと考えられ。飼育下では1回の産卵につき1~3個の卵を産んだという例があります。
産んだ卵は飼育下で26~30℃の環境で106日で孵化したという例があります。
トゲヤマガメの現状
もうこれは多くのカメがそうなんですが、生息地や中国では食用とされることがあり、残念なことに開発や森林火災による生息地の破壊や、食用、ペット用などの乱獲により生息数が減少しています(-_-;)
2003年にはワシントン条約(サイテス)Ⅱ類に掲載されています。
タイやミャンマーでは法的に保護の対象となっており、商業目的での輸出が禁止され、シンガポールやフィリピンでも輸出が厳しく制限されています。
ペット用としては日本にも輸入されていますが、インドネシア産やマレーシア産の野性個体が流通しています。
生息数の減少やワシントン条約(サイテス)Ⅱ類にに掲載され、流通量は減少しています。
トゲヤマガメの飼育
ここからはトゲヤマガメに適した飼育環境や餌についてご紹介していきます!
トゲヤマガメに適した飼育環境
とてもマイペースな性格をしていると言われますが、実は飼育が難しいようで、寿命まで飼育することが困難なようです(;’∀’)
初心者の方はよ~く考えてから飼育をするか決めましょう。
飼育するには、飼育ケージか水槽が必要です。
トゲヤマガメは陸棲のカメですが、水にも比較的よく入るので水場を広くとる場合は水槽、全身が浸かることが出来る大きさの水容器を設置する場合は飼育ケージに、どのレイアウトにするかで選んでください。
大きさは横幅が60㎝ほどあれば大丈夫です。
これはオシャレですね~。自分の部屋のインテリアにもなります。
こちらは爬虫類専用の有名メーカーの飼育ケージです。
水槽ならこちら。専用の棚もあります。
飼育ケージや水槽内のレイアウトですが、トゲヤマガメは乾燥に弱くて腐葉土やヤシガラなどに潜ることを好むので、床材は扱いが簡単なヤシガラがオススメです。
こちらは圧縮されているので、使用する前にふやかして、軽く湿ったくらいまで水気を絞ってからケージ内に甲羅が埋もれるくらいに敷きます。
蓋がない水槽などは水槽の高さに注意しましょう!
脱出されないように!
ヤシガラや水槽、ケージ内の壁面には1日1回は霧吹きしてください。
季節によって乾燥すしたりする場合は回数を朝晩など増やします。
水容器には甲高の半分くらいの水深で全身が浸かることが出来る大きさを用意しますが、飲み水としてだけではなく水中で排泄もすることが多いので、水が汚れていたらすぐ取り換え、清潔に保ってください。
もし水槽で水場を広く取りたい場合は、陸場と水場を半々くらいに設置します。
その場合は陸場はレンガなどで作ることになります。
水深はトゲヤマガメの甲羅が隠れるくらいです。
水槽内の水は水中ヒーター(水深が浅くても大丈夫なもの)と、ろ過フィルターを使用します。
本来は陸棲なのですが、水棲のように飼育する飼育者もいらっしゃいますが、なるべく生息地の環境に近づけたいのなら、床材入れて水容器を設置する方法にしましょう。
トゲヤマガメは熱帯に生息しますので、低温に弱く、森林棲だからなのか高温にも弱いです(;^_^A
それがまた飼育が難しい要因だったりします。
水槽やケージ内には日光浴をする場所(バスキングスポット)を作ってあげ、そこにバスキングライトを照射します。
バスキングスポットの温度は27~30℃。
その他の場所の温度は22~27℃に保つように注意します。
バスキングスポットとその他の場所の温度には温度差をつくりましょう。
これがかなり重要です。
もしケージ内の温度を保てないようなら、保温器具も使いましょう。
その他には紫外線ライトも必要ですが、あまり強い紫外線は必要ないので、弱いタイプの紫外線ライトを選んであげてください。
これらを踏まえながら、こちらの基本的な飼育方法を参考にしっかりと飼育してください。
水槽で水場と陸場を半々にする場合は半水棲のカメを参考に、生息地と同じ環境に近づけたい場合は陸棲カメを参考にしてください。
こちらにはその他にも餌についてもご紹介しています。
トゲヤマガメの餌
トゲヤマガメは植物食性です。
餌は人工フードを小松菜やチンゲン菜など野菜をメインにし、まれではありますが、人工フードを食べてくれる子もいますので、もし食べてくれるなら栄養もバッチリなので楽ちんです。
始めはトマトなど与えるといいそうですよ~。
もしなかなか餌を食べてくれない子ならトマトがかなり有効みたい。
フルーツも好きみたいです♬
野菜やフルーツをメインに与えるのなら、カルシウム剤をまぶして与えるようにしてください。
人工フードはリクガメ用やハコガメ用を与えます。
餌については上でご紹介した基本的な飼育方法にも書いてありますし、餌の種類などはこちらを参考にしてみて下さい。
トゲヤマガメのまとめ
いかがでしたか?
トゲヤマガメは初心者には難しいです。
どうしても飼育してみたい方はしっかりと考えて判断してください。
そして終生、可愛がってあげてください♪
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