今までご紹介してきたレオパのモルフの種類ですが、ここではその他のモルフとこれからのモルフをご紹介いたします!
レオパの種類 その他の表現
ここでは遺伝するのか不明、法則が解明されていない、来歴がハッキリしない品種、一般的な遺伝法則とは異なる表現をするタイプなど説明していきます♪
その他の表現1、ホワイトサイド
ホワイトサイドは脇腹から頬にかけて、白く色が抜けたようになっているか、白いテープを側面に貼ったような外観をしています。
ホワイトサイドは様々な品種で見られ、遺伝を伴うものなのか、どのように遺伝するものなのかは現在検証中で、詳細は不明らしいです(;^_^A
現状ではキャロットテールなどのように、その特徴が表れた個体を「ホワイトサイド」と呼んでいます。
キャロットテールとはこちら
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その他の表現2、ゴースト
ここで言うゴーストとは、ハイポメラニスティックとマックスノーのコンボ品種とは別物で、成長に伴って全体的な色調が徐々に薄くなり、斑紋などもぼやけたようになる特徴を持つ品種の事をさします。
特徴は、常に脱皮前のようなくすんだ色彩。
ハイポメラニスティックにゴーストが発現した場合、コンボ品種であるゴーストと非常によく似ていますが、こちらのゴーストはハイポメラニスティックだけでなく、他の様々な品種にも出現します。
通常は幼体時でなく亜成体以降になって色彩が淡くぼんやりしたままのものを「ゴースト」と呼びます。
その遺伝性については不明で、現在研究が進められています。
ハイポメラニスティックについてはこちら
その他の表現3、ブルースポット
ブルースポットは独立した品種ではなく、キャロットテールのように「ブルースポットが出現している」と表現に使われるような個体の状態を指す言葉と知らえたほうが良いでしょう。
おそらくパラドックスの一種なのかと思われますが、頭部などに青みが強いラベンダー色の円形斑が表れるのが特徴です。
ただし、この定義はブリーダーによって異なり、体部分に出る黒いスポットが薄く、ほんのりと青みを帯びているものを「ブルースポット」と呼ぶ場合もあります。
その他の表現4、パステル
パステルまたはマックパステルは、マックスノーの中から時折出現することのある色彩変異です。
マックスノーの幼体時はおおむね地色の部分が白です。
これがノーマルとの見た目の差になりますが、マックパステルの場合は地色が淡い黄色で首の後ろ部分のみ白くなります。
成長すると全体的に淡くぼんやりとした色合いになり、マックスノーとあまり見わけがつかなくなります(;’∀’)
優性遺伝するとされており、マックスノーとは区別されていますが、本当に独立した品種なのかは情報不足なので不明です(;^_^A
マックスノーの詳細はこちら
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ノーマルについてはこちら
ヒョウモントカゲモドキのモルフ(種類)|レオパ本来の色彩【野性色】
その他の表現5、パラドックス
パラドックスとは「矛盾した」というような意味です。
これは特定の品種を指す言葉ではなく、ある品種に対して通常では起こりえない色表現が出た場合につけられる言葉です。
例えばアルビノは黒い色素を持っていない(または発色が抑えられている)ため、通常は黒が体に表れることがありませんが、まれにアルビノであるにも関わらず黒い色素が部分的に発色している個体が生まれます。
こうしたものを「パラドックス」と呼びます。
もちろん他の品種でも起こり、白一色なはずのブリザードに部分的に模様が表れたり、黄色い色素が消失するはずのスーパーマックスノーに部分的に黄色い斑が出たりする例もあります。
これらは「パラドックス〇〇(もとになった品種名)」のような呼ばれ方をします。
スーパーマックスノーだと「パラドックススーパーマックスノー」といった感じです♬
パラドックスは1世代かぎりで突然変異的に起こり、遺伝はしないとされています。
ただ、多数あるパラドックスの全てが遺伝性を伴わないとも言い切れず、個別に検証していく必要があります。
ブリザードとはこちら
レオパ【ブリザード】など単一モルフの模様変異の種類をご紹介♪
その他の表現6、アビシニアン
アビシニアンは非常に不明な点が多い品種で、作出者のトレンパー氏によると、エクリプスとラプターの組み合わせから出現したものであるということです。
アビシニアン同士の組み合わせでは次世代に100%アビシニアンが生まれるそうなので、遺伝することは確実ですが、トレンパーアルビノとの組み合わせでも100%アビシニアンを生み出すなど、単純な劣性あるいは優性遺伝ではないのは明らかです。
そもそもコンボ品種なのかもわからないそうです(;’∀’)
トレンパー氏に説明によるとアビシニアンはパラドックスアルビノの1種とのことですが、詳細はトレンパー氏自身もいまだ研究中で、遺伝法則の解明にはまだ時間がかかりそうです(;^ω^)
特徴は目の虹彩部分に、血走ったような赤い血管が見られること。
また、体色はトレンパー氏曰く「黒以外の全ての色が発色する」とのことで、全体的に淡くぼんやりした色彩であるものの、あまり明確な定義づけはないようです。
個体によっては黒いスポットを持つようなものもいますが、トレンパー氏に言わせるとそれは黒ではなく濃い焦げ茶色とのことです。
総合的に見ると、アビシニアンは黒い色素が減少したハイポメラニスティックなどに近い、それでいて独立した別な品種と思われます。
名の由来はAbyssinia parrot(和名:アカハラハネナガインコ)という鳥からだそうで、この鳥は天然で黒色色素が少なく、体色は黒以外の様々な色で瞳がアルビノのように色が薄いという特徴を持ちます。
これと似た特徴を持つことから「アビシニアン」と名付けられたとのこと。
アビシニアンは他の品種と掛けたときに次世代に変わった色柄を生み出す影響を与えることでも知られており、ギャラクシーの誕生にもこの品種が関わっています。
うん。なんかとても謎めいてますね(笑)
エクリプスについてはこちら
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ラプターについてはこちら
レオパードゲッコーの種類複合モルフ【タンジェリンアルビノ】などご紹介♪
その他の表現7、ファイアフォックス
ファイアフォックスはハイポタンジェリンの選択交配で生み出されたもので、トレンパー氏によるデザイナー品種といえます。
遺伝などについては詳細が公開されておらず、不明な点が多いです(;^_^A
表現はスーパーハイポタンジェリンに似ていますが、幼体期の暗色斑紋の跡が成体になっても残ります。
ただし、その部分は地色より薄いオレンジ色のシェードとして残り、一部はラベンダー色に色抜けします。
もっとイメージしやすく言うと、均一なオレンジではなく、背に濃淡のあるオレンジが広がり、部分的にラベンダー色の班が散るような姿となります。
「Firefox」とはレッサーパンダの事ですが、アカギツネの英名でもあります。どちらかあるいは両方の毛皮の色に体色がたとえられているようです。
その他の表現8、ソーラーレイ
ソーラーレイはほとんど知られていない品種で、来歴についてもよくわかっていません。
外観は非常にオレンジの強いアルビノで、タンジェリンアルビノの1種と思われますが、目の色味が独特で、虹彩にアビシニアンと同じような血管状の模様が見られます。
一説によると、エクリプスのスーパーハイポタンジェリンであるソーラーエクリプスとトレンパーアルビノのコンボ品種ではないかとされています。
エクリプスはアビシニアンの作出に関与している品種なので、このソーラーレイがアビシニアンと同じような血管が浮き出たような虹彩を持っている理由にもなります。
今後、流通が増えるにしたがって詳細が明らかになっていくでしょう。
その他の表現9、ジャガーノート
ジャガーノートは選別交配されたアフガンあるいはファスキオラータスに名付けられたものです。
遺伝的に固定されたものではなく、特定のブリーダーによるブランド血統品種です。
ジャガーノートとはインド神話の神の化身の事で、転じて「巨大な力」「とめることのできない圧倒的なパワー」を意味します。
アフガンとファスキオラータスについてはこちら
ヒョウモントカゲモドキのモルフ(種類)|レオパ本来の色彩【野性色】
その他の表現10、ワイルドエクリプス
ワイルドエクリプスはそういう名前の品種があるのではなく、野性個体でエクリプス状態(両目の虹彩が瞳と同じ黒)が表れた個体を累代繁殖し、固定したいくつかの血統の総称です。
一般で言う「エクリプス=トレンパーエクリプス」と外観は一緒ですが、遺伝的に同じものであるかどうかは検証されていないのでこちらで紹介しました。
ワイルド由来のエクリプスは、いくつかのブリーダーが固定して独自の品種名を付けています。
「ジェット」「オキサイド」などが知られています。
繰り返しますが、これらが別々の遺伝子を持った他品種なのか、さらにはエクリプスと同じモノであるのかはまだ明確になっていません。
レオパの種類 これからの品種
ここでは開発されたばかりで日本ではほとんど流通していない組み合わせの複合モルフや未到着と思われる品種、まだ固定化や遺伝法則解明に成功していない開発途中である新しい変異などをご紹介していきます。
もしかしたら私の情報が古かったらごめんなさいm(__)m
これからの品種1、ホワイトアンドイエローファイアアルビノ
かなり長い名前(;’∀’)
こちらはタンジェリンのブランド血統の1つに、非常に濃い赤みを持つ「ファイアタンジェリン」というものがあります。
これとアルビノ(主にトレンパーアルビノ)を組み合わせた品種がファイアアルビノですが、流通量が少なく、ほとんど知られていません。
ファイアアルビノは赤に近い濃いオレンジレッドを持っていますが、これにホワイトアンドイエローを加えることにより、薄いクリーム色から白っぽい黄色で蛍光感がある濃いオレンジレッドの斑紋を持ったコンボ品種が誕生しました。
それがホワイトアンドイエローファイアアルビノで、「キャンディケーン」とも呼ばれています。
発表されたばかりの品種のうえ、ホワイトアンドイエローもタンジェリンも、必ず均一な特徴が次世代に継がれるタイプの遺伝ではなく、また、地色はあくまで白っぽく、斑紋部や尾は燃えるように赤い理想の個体が生まれるのはかなり難しいため、市場にはほぼ出ていません(;’∀’)
セレクトブリードを重ねることにより特徴がハッキリとした個体が作られ、徐々に販売されるようになるでしょう。
ホワイトアンドイエローについてはこちら
これからの品種2、スーパーステルス
マックスノーとレーダーのコンボ品種がステルスですが、共優性のマックスノーを含むコンボなので、その先のスーパーマックスノーレーダーも存在します。
それがスーパーステルスです。
マックスノーレーダー同士の交配から25%の確率で次世代に生まれますが、マックスノーレーダー自体がまださほど流通していない品種であるため、日本では見かけることが滅多にありません。
体色はステルスよりも白く、斑紋部分はより退縮してピンクがかった白一色に近い外観をしています。
これからの品種3、スノーフレーク
組み合わせ自体があまり知られていないコンボ品種で、マーフィーパターンレスとラプターのコンボであるエンバーに、マックスノーが組み合わさったものになります。
基本的な外観はエンバーに似ていますが、エンバーが強い黄色味を持つのに対し、スノーフレークはマックスノーの影響で淡いクリーム色から黄色味がかった白の体色をしています。
尾や頭部付近は薄桃色になります。
マーフィーパターンレスについてはこちら
レオパ【ブリザード】など単一モルフの模様変異の種類をご紹介♪
エンバーについてはこちら
レオパードゲッコーのモルフ【マックスノーアルビノ】などをご紹介♪
これからの品種4、サイクロン
レインウォーターアルビノ版ラプターと言えるタイフーンに、マーフィーパターンレスが加わったコンボ品種になります。
外観はエンバーと似ていますが、レインウォーターアルビノが使われているため全体的な色味は淡く明るい感じで、特に尾や顔周りは白が強くなります。
虹彩を含めた目全体は赤よりも深いワインレッドで、一見すると黒のようにも見えます。
サイクロンとは台風に似た熱帯性低気圧の事で、レインウォーターアルビノを使ったコンボらしく、気象に関するネーミングになっています。遊び心ありますね♪
これからの品種5、オーロラ
比較的最近になって流通が広がってきたホワイトアンドイエローとベルアルビノのコンボ品種がオーロラです。
体側を中心とした体色は白っぽく、背部付近は黄色、四肢や尾にはピンクからラベンダー色が、背にはオレンジ色のぼやけた斑が不規則に入ります。
こうした幻想的な色合いから「オーロラ」と名付けられました。
これからの品種6、ヴォルテックス
サイクロンにエニグマが加わったのがヴォルテックスです。
エニグマがコンボに加わると斑紋が不規則になるのですが、サイクロンはマーフィーパターンレスがコンボに含まれているため、斑紋がもとからありません。
そのため、エニグマが加わったヴォルテックスになっても見た目にはほとんど変化がなく、個体によってパラドックスのように尾などに細かな斑点が乗ることがある程度です。
こうした一見無意味に思えるような組み合わせでも、その先に何かを加えることによって次世代や孫世代に思わぬ作用が表れる場合が多く、ブリーダー達は考えられるあらゆる組み合わせを考案して実施しています。
こういった将来を見据えた努力によって新たな品種が生み出されています。
感謝ですね♬
ヴォルテックスは渦巻きの意味で、サイクロンやタイフーンなど渦を巻く気象から名づけられました~。
これからの品種7、クリスタル
クリスタルは The Urban Gecko 社によって発表されたばかりのコンボ品種で、エクリプス、レインウォーターアルビノ、マックスノー、エニグマの4つの特性が重なっています。
レインウォーターアルビノのエクリプスタイフーンとほぼ同義なので、タイフーン+マックスノー+エニグマともいえます。
非常に白の強い体色で、背にはエニグマの影響でラベンダー色やタンジェリンオレンジの不規則な斑と、細かな明褐色のスポットが散ります。
目全体は黒に近いワインレッド。
まだ発表されたばかりの品種なので、流通量が増えるのはもう少し先になりそうです(;^_^A
これからの品種8、トレンパーザンティック
トレンパーザンティックは品種として固定されたものではなく、まだ研究段階で、最終的な表現にはまだ至っていないこれからの品種といえます。
トレンパー氏によって開発中の品種で、同氏はディアブロブランコを含めたブリーディングプロジェクトの過程で、新たな品種の可能性が高い個体を発見しました。
それが「トレンパーザンティック」と仮称されているもので、斑紋のない明るい黄色の体と頭部、白っぽい尾に加え、金色から黄色の虹彩を持っていることが大きな特徴です。
虹彩部にはアルビノと同じように赤い血管が走っています。
ある品種が特定の別の品種に加わった時、通常では見られないような作用を及ぼすことがあります。
これをアンロック(開放)と呼びますが、トレンパー氏自らのAPTORの血統もアンロック作用があるとみています。
このトレンパーザンティックは氏の推測によるとそうした作用によって誕生したもので、彼はこの品種がどういうメカニズムで誕生するのかを検証しているところです。
今までに9個体が誕生しており、その大半が上記のような特徴を持っていたとのこと。
トレンパー氏はこの品種をまだリリースする予定がないようですが、詳細が解明された際は市場に流通するはずです。
これからの品種9、オニクス
オニクスはコンボ品種ではなく、The Urban Gecko 社によって発表された新しい品種になります。
同社のオリジナルであるTUGスノーから、地色が灰色で輪郭がぼんやりとした大き目の黒いスポットが多く散るような個体がランダムに誕生していました。
こうした個体を他とは分けて選別交配した結果、ハイポタンジェリンのように個体の程度差が表れるものの、一般の血統とは異なるものとして、品種としての条件を満たしたとみなし発表されました。
今後はハイポタンジェリンなどのようにさらなる選別交配が進められ、特性はよりハッキリとしてくるはずです。
同社のサイトで発表されている画像の個体は虹彩が黒っぽく見えますが、写真写りでそう見えるだけだと思われます。
レオパの種類 まとめ
いかがでしたか?
もしかしたら情報が古かったらすいません(;’∀’)
日々研究が進められていて、なかなか情報が掴めなかったりするんです~( ;∀;)
私もまだまだモルフについては勉強中と言ってもいくらい苦手分野ですし、これからの品種でご紹介した名前ではない可能性もありますし(笑)
でも今後も色んなレオパの種類を期待したいですね♪
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