ベルセオレガメはリクガメ科セオレガメ属のカメです。
何やらかなり偏食の傾向が強いようで、個体差での食の好みも激しく差があり、初心者が飼育するのはとても難しいカメちゃんです。
そんなベルセオレガメの特徴や生態、飼育についてご紹介します!
その他のリクガメの種類はこちら
ベルセオレガメの特徴や生態
- 生息地:ウガンダ、エチオピア、エリトリア、ガーナ、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国北東部、ケニア、ザンビア、シエラレオネ、ジンバブエ東部、スーダン南部、セネガル、ソマリア、タンザニア、チャド南部、中央アフリカ共和国西部、南アフリカ共和国北東部、モザンビーク、リベリア、ルワンダ
- 最大甲長:22㎝
- 寿命:15年~
- 食性:肉食傾向の強い雑食性
- 値段:15.000~3万円
ベルセオレガメは雑食性ですが、あまり野菜を食べてくれないようです(;’∀’)
そんな気難しいリクガメのベルセオレガメの特徴や生態をご紹介していきます!
ベルセオレガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
ベルセオレガメの最大甲長は22㎝と比較的小型で、オスよりもメスのほうが大きくなり、オスの最大甲長は20.6㎝になりますが、18㎝以上になることは稀なのだとか。
背中にある甲羅(背甲)の形は細長いドーム型で、セオレガメ属の中では最も盛り上がりがあります。
背甲の色は、特別斑紋などはなく、平均的に茶褐色1色なので地味な印象です(;^_^A
お腹側の甲羅(腹甲)の色は淡黄色ですが、濃黄色や黄褐色の個体もおり、不規則な小さな暗色斑が入っていたり、放射状の暗色斑が入る個体もいます。
頭の大きさは中型~大型ですが、セオレガメ属の中では小型になります。
上顎の先端は出っ張っており、三又にならず、頭部の色は褐色や黄褐色ですが、黒や明黄色の個体もいます。
後ろ足はかかとに滑車状の大型のウロコが目立ち、後ろ足の爪は3~4本あります。
四肢や尾の色は灰褐色や黄褐色をしており、前足が濃灰褐色で大きなウロコ周辺が黄褐色をしている個体もいます。
幼体時は背甲の頂部が盛り上がっており、背甲の真ん中1列(人間で言うと背骨あたり)の椎甲板には盛り上がり(キール)があり、甲羅フチの部分である縁甲板の後部の外側が若干尖っています。
成長するに従い、平坦になり縁甲板の突起や椎甲板のキールは消失します。
マダガスカルの個体群は成体でも縁甲板の突起が消失しません。
ベルセオレガメは、さらに2亜種か4亜種存在します。
ハッキリとしているのは、ヒガシベルセオレガメとニシベルセオレガメ。
それぞれの生息地や特徴がありますので、そちらもご紹介しますね♪
ヒガシベルセオレガメ
生息地はウガンダ、エチオピア、エリトリア、コンゴ民主共和国北東部、ケニア、ザンビア、ジンバブエ東部、スーダン南部、ソマリア、タンザニア、南アフリカ共和国北東部、マラウィ、モザンビーク、ルワンダ。
マダガスカル北西部は移入だそうです。
身体的特徴は、背甲の暗色の斑が複雑な形状になる個体が多く、前足の爪が5本の個体が多いのが特徴的です。
ニシベルセオレガメ
生息地はガーナ、カメルーン、ガンビア、ギニア、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ共和国、セネガル、チャド南部、中央アフリカ共和国西部、トーゴ、ナイジェリア、ニジェール南西部、ブルキナファソ、ベナン、マリ共和国南部、リベリア。
ニシベルセオレガメの背甲は、暗色斑が単純な形状か、もしくは暗色斑がなく褐色の1色のみの個体が多いのが特徴的。
前足の爪は4本です。
ベルセオレガメの生態
ベルセオレガメは、基亜種(基本となる種と思ってね)は主にサバナ気候帯のやや湿度の高い森林や乾燥した藪地に生息し、ステップ気候帯うや温帯の乾燥した草原に生息することもあります。
湿度に関しては幅広いですね(;’∀’)
マダガスカルの移入個体群は熱帯雨林に生息し、亜種のニシベルセオレガメは海岸の草原と森林がごちゃ混ぜ状に点在する砂地や、やや湿度の高いサバンナ、熱帯雨林などに生息しています。
雨季に活発に活動して、乾季には他の動物の巣穴やシロアリのアリ塚、木の根元などに潜って休眠します。
南部個体群では冬季も休眠します。
食性は雑食性ですが、飼育下では野菜をほとんど食べてくれなかったりし、かなり肉食傾向の強い雑食性といえます。
一般的な情報としては、草や果実、多肉植物、キノコ、昆虫類、陸棲の巻貝、動物の死骸などを食べると言われています。
繁殖形態は卵生で、アフリカ大陸では雨季の初めにオス同士が甲羅をぶつけあって、相手がひっくり返るか逃げるかするまで争います。
南部個体群は11月~翌4月に、主に1回につき2~3個の、最大10個の卵を産みます。
ベルセオレガメの現状
ベルセオレガメは、生息地では食用や薬用にされることがあります。
そして小型で見つけにくいため、都市部を除いては生息数の多い普通種だと考えられているそうです。
他の多くのカメは、生息地の破壊やペット用の乱獲などにより、生息数が激減傾向にあるので、ベルセオレガメは大丈夫なようで安心かと思いましたが、地域によっては農地開発による生息地の破壊、乾燥化、食用や薬用、ペット用の乱獲などにより生息数が減少している層です(-_-;)
日本にもペット用として輸入されていますが、主にガーナやトーゴ、ベナン産の亜種であるニシベルセオレガメが比較的安価で流通しています。
基亜種の流通は少なく、ザンビア、タンザニア、モザンビーク産の個体が流通していますが、スピークセオレガメなどの他のセオレガメと区別されずにいるとされています。
ウガンダやケニア、南アフリカ共和国産の基亜種が流通していた時期もあったそうですが、2008年頃には輸出が停止。
2000年にマダガスカルの個体群が少量ですが流通した例もあります。
ほとんどが野性採集個体(WC個体)なので、感染症や内部寄生虫によって輸入後の状態が悪くて、飼育に耐えない個体もいます。
そうしたことからも家に連れ帰って、環境に馴れてくれるまでの立ち上げが大変難しく、さらに偏食するので、好みの餌を見つけるまでもとても大変になります。
初心者にはハードルが高い種類です(;^_^A
ベルセオレガメの飼育環境や餌
初心者には飼育が難しい種類ですが、ベルセオレガメに適した飼育環境と餌についてもご紹介していきます!
ベルセオレガメに適した飼育環境
まずは飼育ケージ選びですが、水槽などでもOKです。
ケージの大きさですが、飼育下で最大でも20㎝ほどだとすれば、最終的に90㎝幅のケージであれば終生飼育が可能かと思います。
でもなるべくならもっと大き目な飼育ケージにしてあげたいところです。
飼育ケージのほかにも色々必要ですが、飼育ケージ内の温度や湿度を保つことが重要になります。
ベルセオレガメに適した温度は、高温部は35~38℃ほど、その他の低温部の温度は28~30℃、夜間は26℃を保ち、下回らないようにします。
湿度は50~70%を保つように。
飼育ケージ内または外には、紫外線ライトととバスキングライトが必要です。
バスキングライトは日光浴をする場所であるバスキングスポット(ホットスポット)に当てるライトのことで、高温部になります。
紫外線ライトは紫外線を照射するのに必要で、クル病などの予防にもなります。
これだけでは飼育ケージ内の温度を保てない場合もありますので、その際は保温器具をプラスで使用します。
床材は、飼育ケージ内の底に敷くのですが、湿度が保ちやすくて扱いが容易なヤシガラがオススメです。
湿度を保つのに、床材やケージ内の壁面に霧吹きしてあげると良いですよ♪
1日1回~数回、湿度計をチェックして調整します。
水容器は、飲み水と水浴び用として使います。
大きさは全身が浸かれるくらいの浅めの容器になり、スロープを付けるのでない場合は、ある程度の重さがあるものでないと、ひっくり返してしまったりしますので注意してくださいね。
餌入れも別に必要で、床材の誤飲を防ぐことにもなりますので、必ずエサ入れに餌を入れて与えてください。
そしてベルセオレガメちゃんが隠れる場所を作ってあげましょう。
爬虫類用のシェルターや、植木鉢を横に倒してアレンジしたりするのもGOOD!
温度や湿度を計測する温湿度計も必須。
温度計はバスキングスポットとその他の場所2か所の温度を計測するので2つ必要です。
その他の詳細はこちらに書いてありますので参考にしてください。
ベルセオレガメの餌
ベルセオレガメは偏食するらしいです(;^_^A
個体差がかなり激しいので、愛カメちゃんの好みを把握するまでが大変になります。
雑食と言われてますが、飼育下では野菜はほとんど食べてくれないと聞きます。
野菜を与えても食べないようなら、生きたコオロギや乾燥コオロギなど、野性下ではミミズを主に食べているとも言われますので、ミミズなども与えてみると良いでしょう。
その他に人工フードも与えてみるのもいいですよ~。
カメ専用の人工フードを食べてくれるなら、餌の準備も楽になりますし、栄養満点ですしこちらも安心ですね♪
リクガメ専用フードでも、なかなか難しいようではありますが、少量のタイプを何種類か購入し、野菜もしくは昆虫類をメインに与えるときに少量を加えて与え、初めは食べないかもしれませんが、根気よく続けて食べてくれるようになったら、量を少しづつ増やし、最終的には人工フードをメインに与えることがベストです。
人工フードも色々ですし、好みもあるので、まずは色んな種類の餌を与えてみることが大切。
毎日同じ餌じゃなく、何パターンか与える餌を見つけて、ローテーションを組んで与えると、飽きが来なくていいでしょう。
餌についてや食べない時などに関してはこちらも参考にしてください。
ベルセオレガメのまとめ
ベルセオレガメはなかなか立ち上げに苦労する、初心者には難しい種類のカメちゃんなので、ある程度他のカメちゃんの飼育に馴れてからのほうが、初心者にはいいと思います。
カメちゃんの事を考えて、飼育するかしないかを決めて欲しいです!
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