ヨツユビリクガメは別名ロシアリクガメとも言われる、リクガメの中では比較的小型でお値段もお安い、初心者にも飼いやすい種類のリクガメです♬
そんなヨツユビリクガメの特徴や生態、飼育についてご紹介していきます!
その他のリクガメの種類はこちら
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)の特徴や生態
- 別名:ロシアリクガメ、ホルスフィールドリクガメ
- 生息地:アフガニスタン、イラン、ウズベキスタン南部、カザフスタン、タジキスタン、中国(ウイグル自治区西部)、トルクメニスタン東部、パキスタン
- 最大甲長:28㎝
- 寿命:20~30年
- 食性:植物食性
- 値段:10,000~15,000円ほど
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)はさらに4種類います!
種類ごとに生息地や特徴がありますので、それぞれご紹介していきます!
ヨツユビリクガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)は、さらに4つの種類があります。
亜種と言ったりしますが、分類については諸説あったりして、ややこしいのでヨツユビリクガメにはさらに4種類いるんだ!という感じに思ってください。
ですが、説明する時は「亜種」を使わせていただきますm(__)m
ホントややこしいというか複雑なんですよね(;’∀’)
まず、ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)の特徴をご紹介します。
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)の最大甲長は28㎝で、背中の甲羅(背甲)の形は扁平をしており、前足は頑丈でシャベルのような形状で、穴を掘ることにとても適しています。
甲羅の色はオレンジ色の地に黒色の斑が入っています。
指は名前の通り4本です♬
ここからは4種類ご紹介します。
アフガニスタンヨツユビリクガメ
生息地はアフガニスタン、ウズベキスタン南部、タジキスタン、トルクメニスタン東部、パキスタン北部で、イラン北東部や中国のウイグル自治区の個体群はこの亜種に含まれる可能性もあります。
身体的特徴は、甲羅の高さ(甲高)は他の亜種と比べると高く、上から見たシルエットは丸みを帯びていますが、個体によって変異が大きいです。
背中の甲羅(背甲)の色は、北部の個体群は暗黄色や黄褐色、南部個体群は淡黄色です。
背甲の暗色の斑は不明瞭かまたは斑紋がない個体が多いです。
バルキスタンヨツユビリクガメ
生息地はイラン南西部、パキスタン南西部です。
最大甲長は20㎝で、背甲の形は扁平をしており、上から見たシルエットは丸みを帯びています。
背甲の色は暗褐色、頭部や四肢も暗色をしています。
ちょっと地味かもですね(;’∀’)
カザフスタンヨツユビリクガメ
生息地はウズベキスタン北部、カザフスタン、トルクメニスタン北部。
最大甲長は23㎝で、背甲の形は扁平で幅が広く、前縁と後縁が直線的で角ばったように見えます。
背甲の色は明黄色や薄黄緑色など違いの差が大きく、孵化直後から存在する甲板は暗色斑がないか、あったとしても小型の斑になるのが特徴的です。
トルクメニスタンヨツユビリクガメ
生息地はトルクメニスタンのコッペターク山脈で、トルクメニスタン南部広域の個体群をこの種とする説もあります。
最大甲長は17㎝ですが、トルクメニスタン南部個体群をこの亜種とすると、最大甲長は28㎝。
なんだか曖昧ですよね(;’∀’)
背甲の形は扁平で、上から見たシルエットは丸みを帯びています。
背甲の色は黄色で、大きい暗色斑が入り、尾の先端には鉤状で大きいウロコがあるのが特徴的です。
ヨツユビリクガメの生態
ヨツメイシガメは主に砂漠気候、ステップ気候、地中海性気候の地域、一部は亜寒帯のパミール高原や西岸海洋性気候のカスピ海南西沿岸にも生息し、岩石砂漠やステップなどの環境や、農耕地などでも生活しています。
昼行性ですが、夏季は明け方や夕暮れ時に活発に活動する傾向が強くなり、長さが3~4m、深さが1mにも達することもある巣穴をほって休みます。
北部や高地に分布している個体群は冬季に、南部や乾燥地帯に分布する個体群(種)は夏季に休眠します。
カザフスタンの個体群のように、夏季も冬季も年間を通して3か月しか活動しないこともあります。
食性は植物食性で、主に植物の葉や花、果実などを食べます。
繁殖形態は卵生で、1回に3~5個の卵を産みます。
ヨツユビリクガメの現状
生息地では、牧草や農作物を食害する害獣としてみなされることもあります。
残念なことですが、生息地の破壊や害獣としての駆除、薬用やペット用の為の乱獲などにより生息数は減少しています。
ペットとして日本にも輸入され、主に野性個体や卵を採取して孵化させた個体が流通しますが、ヨーロッパや日本国内での飼育下繁殖個体も流通しています。
流通の歴史としては、1960年代にイランやソビエト連邦から大量に輸入され、1980年代に流通量は減少しましたが、1990~2000年には流通量が増加し、中央アジアや西アジアの旧ソビエト領産の個体が流通しました。
現在も流通量が多く、リクガメの入門種として紹介されることもありますが、腹正しいことに、安価であるが故でしょうか。
輸送時などに粗雑に扱われ状態を崩した個体もいます(# ゚Д゚)
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)の飼育について
この画像を見ると、丸っこいのが良~くわかりますね♪
可愛いです♡
それではこれからヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)に適した飼育環境や餌についてご紹介します!
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)に適した飼育環境
まず、飼育する飼育ケージが必要です。
水槽でもOKですが、ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)はなかなか運動神経が良かったりするので、水槽の高さによってはよじ登ってしまうこともありますので、必ず蓋をするようにしてください。
飼育ケージ選び
飼育ケージの大きさですが、横が体長の5倍以上、奥行き3倍、他kさ2倍以上が理想的ではありますが、なかなかそれに見合った丁度良い大きさの市販のケージや水槽はありませんので、なるべく広めを選ぶようにしてください。
飼い始めがベビーなら、ベビーに合わせた大きさか少し大き目を選び、最終的に成長するであろう大きさ20~28㎝を目安にケージが小さくなったら買い替えてください。
ベビーで小さいのに、成体に合わせたケージを使用すると、ケージ内の温度を保つのが難しくなりますので、特に初心者の方は、カメの成長に合わせた飼育ケージ選びをしましょう!
さらに、乾燥地帯を好むので、蒸れには弱いため、通気性の良いものを選びましょう。
爬虫類専用のケージだと天井部分がメッシュになっているのでおすすめです。
水槽の場合はメッシュの蓋をして、固定しましょう。
たとえば体長が5㎝ほどならば幅が30㎝ほどのケージ
10㎝ほどなら幅が60㎝ほど。
15㎝ほどなら幅が90㎝ほど。
20㎝ほどなら幅が120㎝ほどのケージ。
4回も飼育ケージを買い替えないとダメなの?!と思いますが、お好みで大丈夫です。
バスキングライトと紫外線ライト、保温器具
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)は日光量の多い乾燥地帯に生息していますので、飼育ケージ内の環境も同じような状態にしましょう。
その際に必要となるのが、バスキングライトと紫外線ライト(UVライト)、保温器具です。
紫外線ライトは太陽光の紫外線を再現し、バスキングライトとは、日光浴をする場所(バスキングスポット)に当てるライトのことで、その場所を高温にするために使用します。
バスキングスポットとかホットスポットなどと言います。
寝起きの時などまずはバスキングスポットで体を温めてから動き出しますし、食後の消化を促すために日光浴します。
バスキングスポットの温度は35℃前後に保ちます。
バスキングスポットは飼育ケージ内の左右どちらかに寄せて作り、その反対側はクールスポットとして、バスキングスポットとは温度を変えることが必要です。
クールスポットの温度は26~30℃に保ち、夜間は20℃ほどに保つようにします。
夜間はライト類は消灯します。
季節によってはバスキングスポットだけでは、ケージ内の温度を保つことが出来ない場合がありますので、その際は保温器具を使用しましょう。
ライトはバスキングライトと紫外線ライトの2つが必要ですが、この2つの効果が一緒になったタイプのライトもありますので、どちらかお好みで。
バスキングスポットの下には、レンガや平らな岩のプレートなどを敷いてあげると、お腹側からも体を温めることが出来ますので、カメちゃんも喜ぶでしょう♪
床材や水入れなど
ケージや水槽内の床に敷く床材も必ず使用しましょう。
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)は穴を掘って過ごしたりしますので、その姿を観察したい方は、砂漠砂やヤシガラなどを使い、5㎝以上の厚さに敷くと良いでしょう。
砂漠砂より、ヤシガラのほうが取り扱いが楽です。
砂漠砂は砂の量が多くなると、底のほうの砂の通気性が悪くなるので、たまにかき混ぜるなどすることが必要になります。
排泄物は見つけたら、その周りの床材と共に(少量掬う感じ)取り除きます。
2~3か月に1回は全ての床材を交換します。
乾燥帯を好みますが、ベビーの頃はある程度湿度も必要なので、湿度管理がしやすいヤシガラがオススメ。
湿度は乾燥系のカメを参考にしてください。(こちらもリクガメの基本的な飼育法の記事に書いてあります)
ペットシーツや人工芝、ココナッツマットでも代用できます。
ペットシーツだと、カメちゃんが動くたびに滑ってしまう可能性があるので、下に滑り止めなどが必要です。
そもそも床材はツルツル滑らないようにするためでもあります。
犬はフローリングだと足腰に悪いのでダメ!!!と同じでカメちゃんの体に悪いです。
ペットシーツは排泄物を見つけたら交換し、使い捨て出来ますが、それ以外は交換に2~3枚用意しておくと良いですよ~。
衛生的で交換も楽なので、意外と便利です。
床材以外には、隠れ家になるシェルターを設置しましょう。
日陰を作ってあげるためでもあります。
そして、餌を与えるときは床材にじかに餌を置いて与えるのではなく、必ずお皿に入れて与えます。
浅めのタイプや、フチなどがないプレートなどがおすすめ。
その他にも水入れも設置します。
そして、意外かもしれませんが、ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)は水浴びするのが大好きだったりしますので、水容器は体か浸かることのできる大きさを選びます。
水の中で排泄することもあります。
飲み水としても使用するので、水が汚れていたらすぐに取り換えましょう。
もちろん容器もその都度洗ってください。
ひっくり返したりしないように、ある程度重さのあるものを選ぶように!
このようにスロープが付いているとひっくり返すことがなさそうですね♪
その他にも、ケージ内の温度や湿度は測る温度計、蒸れたりしないように水槽用のファンなども必須かと思います。
クールスポットや夜間の温度、湿度、その他を紹介しているこちらの記事を参考にしてください。
餌
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)に与える餌の種類は、チンゲン菜、小松菜、サラダ菜、モロヘイヤなどの葉野菜を中心に、リクガメフードなども添えるといいでしょう。
その他におかずやおやつ程度にニンジン、カボチャ、タンポポなどをあたえます。
リクガメフードをのみや、主食にすると栄養価が高すぎるため肥満になりますので、当たる量に気を付けます。
もし人工フードを与えず野菜だけの場合は、逆に栄養が足りなくなりますので、必ずカルシウム剤をまぶして与えてください。
餌を与える頻度は、ベビー時は食べるだけ毎日与え、成体になったら1日に1~2回、腹八分で与えます。
消灯2時間まえに餌を与えましょう。
気温が低いと消化不良を起こします!
餌については、こちらも参考にすると良いですよ♪
ヨツユビリクガメ(ロシアリクガメ)のまとめ
いかがでしたか?
リクガメの中では小型種と言われますが、最大甲長である28㎝とまでいかなくても、もしかしたらそれくらいにまで成長する可能性もありますので、その辺も考慮に入れて飼うかどうか決めましょう!
もし飼う機会がありましたら、終生可愛がってあげてください。♪
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