パンケーキリクガメは、名前に「パンケーキ」とつく何やらおいしそうなイメージですが、その姿を見ると一目瞭然!
甲羅が平らなんです~♬
リクガメのイメージは甲羅が丸っこいですが、その概念を覆すリクガメちゃんです。
そんなパンケーキリクガメの特徴や生態、飼育についてご紹介します!
その他のリクガメの種類ついてはこちら
パンケーキリクガメの特徴や生態
- 生息地:ケニア南部、ザンビア北東部、タンザニア北部
- 最大甲長:17.8㎝
- 寿命:平均20年、上手に育てると30年だとか
- 食性:植物食性
- 値段:15.000~4万円ほど(今後どうなることか….。)
パンケーキリクガメはサイテスⅡ類からⅠ類に格上げされました(;’∀’)
そんなパンケーキリクガメとはどんなリクガメなのか、特徴や生態をご紹介していきます!
パンケーキリクガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
パンケーキリクガメの最大甲長は17.8㎝で、オスとメスでは甲長に変わりはあまりありません。
背中の甲羅(背甲)は名前の通りパンケーキのように平らで、中の体は大丈夫なのか?!と心配になってしまうほどです(笑)
凄く特徴的なのが、背甲の甲板の間やお腹側の甲羅(腹甲)の中央部の骨甲板と呼ばれる部分に隙間があり、甲板が薄いので甲羅に弾力があります。
多くのカメは幼体時は腹甲の骨甲板に隙間がありますが、成長と共に隙間がなくなるんです。
しかも、名前のパンケーキとは、甲羅が平らなだけではなく、まるでパンケーキのように弾力がある甲羅だからつけられたんです。
この平らな甲羅がとても特徴がありますが、この平らな甲羅は臆病な性格のパンケーキリクガメにとっては大いに役立ちます。
狭い隙間に潜りやすくなり、色んな所に隠れやすいという役割があります。
背甲の首したの真ん中あたりにある項甲板はやや大型で、甲羅のフチの部分の縁甲板は左右に12枚、まれに13枚あります。
背甲の色は黄色や黄褐色と褐色で、変異が大きく、甲板ごとに黒い放射状の斑紋が入る個体もいます。
腹甲は大き目で、腹甲にあるちょうどカメの首の下あたりにある喉甲板の間にはわずかな切れ込みが入る個体もいます。
腹甲の色は黄褐色をしており、甲板ごとに暗色の斑が入りその周辺には放射状の斑紋が入る個体もいます。
この腹甲の斑紋は、老齢個体では消失することもあります。
頭の大きさはやや大型で、四肢は頑丈、指には発達した爪が生えます。
頭部や四肢の色は黄褐色です。
オスとメスの違いは、オスの場合は腹甲がやや凹んだ個体が多く、尾の基部が太くて長くなり、総排出口が尾の先端よりにあります。
メスは、背甲の幅が広くて甲高が高いのが特徴です。
パンケーキリクガメの生態
パンケーキリクガメは、標高が約1.800m以下の丘陵や低山地にあるサバンナや乾燥した藪地、低木林などに生息しており、乾燥している藪や棘のある低木が点在し岩がある環境を好んで生活しています。
明け方と夕暮れ時に活発に行動し、岩の下や割れ目などを隠れ家として、その周辺で行動します。
1つの隠れ家には複数の個体が同居することもあります。
乾季になると隠れ家で休眠します。
危険を感じると、隠れ家に素早く逃げ込み、腹甲を膨らませ、四肢を突っ張ることで、隠れ家から外敵に引っ張り出されないようにするのを防いだり、平らな甲羅を生かして垂直の割れ目を上り下りすることもできます。
運動能力も高いんですね♬
食性は植物食性で、主に乾燥した草を食べますが、草や多肉植物も食べます。
繁殖形態は卵生で、乾季を除いて周年で交尾を行いますが、主に1~2月に交尾を行います。
オスはメスを追いかけたり噛みついたり、ひっくり返すなどして交尾を迫ります。
人間だとアウトです(笑)
7~8月に隠れ家やその周辺にある地面に穴を掘って産卵し、1回につき1個、まれに2個の卵を産みます。
野生下では12月~翌1月に孵化します。
飼育下では140~300日で孵化した例があります。
パンケーキリクガメの現状
パンケーキリクガメは、開発や放牧による生息地の破壊、ペット用の乱獲などによって生息数が激減しています。
ケニアでは輸出を制限し、タンザニアでは養殖個体を輸出するなどの保護対策が進められています。
養殖個体と言っても、生息地の一部を柵で囲い、その中で生まれた個体です(;^_^A
ですが、2019年にサイテスⅡ類からⅠ類へと格上げされました。
より危機が増したという判断でもありますが、Ⅰ類になったらもう飼育できないのか?と思いますが、実はワシントン条約(サイテス)は国際的な取引についての条約なので、規制を受けるのは主に輸出入のことなんです。
ザックリ言うと、今後は現地の野性個体が輸入されることはないということ。
さらに、ギリシャリクガメもそうですが、ギリシャリクガメやパンケーキリクガメの登録やマイクロチップの埋め込みなど、飼育者たちがざわついていますが、こちらは「種の保存法」と言って日本国内の法律の話なんです。
国内外の野生動物を守るために、日本国内での取り扱いを制限しますということです。
この法律で定められた生き物を取引する時は個体ごと認識できる(マイクロチップなど)ようにし、登録することが必要に。
登録(マイクロチップなど)は、売買や譲渡するには必要ですが、売買しないのであれば必要はないとの事です。
パンケーキリクガメの飼育環境と餌
サイテスⅠ類に指定されましたが、輸出された個体でなければ手に入るということになります~。
ですが、流通量は少なく、価格も上がる……..。
ではパンケーキリクガメに適した飼育環境や餌をご紹介します!
パンケーキリクガメに適した飼育環境
パンケーキリクガメは小型なので、最大でも18㎝とみて、最終的に90㎝幅の飼育ケージや水槽での飼育になります。
飼い始めの大きさにもよりますが、成長に合わせた大きさに買い替えることも大切です。
さらに、立体行動も活発なので、浅い飼育ケージならば必ず蓋を固定してしっかりと管理しなけらば脱走されます(;’∀’)
比較的乾燥した環境を好むので、通気性の良いタイプを選ぶのも大事です。
カメ飼育初心者の方は、爬虫類専用の飼育ケージを選ぶと、管理しやすくてオススメです。
こんなオシャレなタイプもあります。
こちらは空気を循環させるファンらしきものが付いている画像がありますが、これが付属しているかはわかりませんでした(;’∀’)
もしついていなければ、木製のケージなら、このようなファンを取り付けることが出来ます。
ファンを取り付けるポイントとしては、ケージ内の空気を外側に排出するような向きに設置することです!
真夏などムシムシして、ケージ内の湿度が高くなってしまう時にはとても重宝しますね♬
ちなみにパンケーキリクガメに適したケージ内の湿度は、50~60%です。
しっかりと守りましょう。
乾燥する時は床材に1日に最低でも1回は霧吹きで水分を吹きかけます。
床材にはヤシガラやウッドチップなどがオススメです。
その他には紫外線ライト、バスキングライトが必要で、これだけだと季節によっては飼育ケージ内の温度を保てないので、保温器具も必要になります。
バスキングライト直下のバスキングスポット(日光浴する場所)の温度は40℃前後を保つようにし、その他の場所の温度は28~32℃を保つようにしましょう。
夜間は、ライトを全て消すので、25℃くらいになるように温度を保ち、それ以下にならないように注意してください!
保温器具には保温球(ライト)とパネルヒーターと種類がありますのでお好みで。
水容器ですが、パンケーキリクガメは水浴びをすることはほとんどないので、飲み水用として小型の水容器を設置してあげましょう。
ある程度重さがないと、ひっくり返す可能性がありますのでご注意を。
その他には餌入れも必要で、床材にじかに餌を置くと、床材も汚れますし、餌を食べるときに床材も一緒に口に入れてしまう可能性があるので、必ずエサ入れに入れて餌を与えましょう!
そして温・湿度系も必須です!
詳細はこちらを参考にしてください♬
パンケーキリクガメの餌
パンケーキリクガメは植物食性なので、野菜をメインとして与えます。
スーパーなどで手に入る、チンゲン菜、小松菜、ベビーリーフ、ニンジン、カボチャなどが定番です。
旬の野菜をあたえ、飽きがこないようにローテーションを組んだり、バランスよく与えてください。
野菜に添える程度にリクガメフードも一緒に与えると良いですよ~♬
野菜のみで与える場合は、栄養素が不足しますので、必ず爬虫類専用のカルシウム剤をまぶして与えてください!
スーパーで購入した野菜などは、農薬が付いている可能性もあるので必ず水洗いしましょう。
夏場は野草を採って与える方もいらっしゃいますよ~。
その際は採取する場所も大切です。
基本的には植物食性の餌であれば大丈夫(一部ダメなものも)ですが、水分が多いトマトなどやシュウ酸が多いホウレンソウなどの野菜、ゴイトロゲンが多いアブラナ科の野菜などは与え過ぎないほうが良いとも言われます。
リクガメの基本的な飼育方法の記事にも餌について書いてますが、こちらも勉強の為に是非参考にしてみて下さい。
パンケーキリクガメのまとめ
いかがでしたか?
小型のカメなので、放し飼いの必要はなく、大き目の90㎝のケージを設置する場所があれば飼育可能なので、助かりますね♪
ケージは直射日光が当たらない場所を選ぶように!!!
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