カブトニオイガメは、ニオイガメ属の中では最大種となっていますが、他のカメちゃんと比べると小さくて、比較的丈夫なので飼育しやすいといわれています。
そんなカブトニオイガメの寿命や特徴、生態、飼育方法などをご紹介していきます!
その他のニオイガメの種類はこちら
カブトニオイガメの寿命は?特徴や生態
- 別名:レザーバックタートル
- 生息地:アメリカ合衆国(アーカンソー州南部、オクラホマ州南東部、テキサス州東部、ミシシッピ州、ルイジアナ州)
最大甲長:16㎝
寿命:約20年
値段:5,000~8,000円ほど
カブトニオイガメの寿命は約20年です。
結構長生きしますので、最後まで飼育できるのかをよく考えましょう!
カブトニオイガメの特徴
※特徴に関して専門用語みたいなのがありますが、青文字をクリックすると、図が見れます~。これを見るとより分かりやすいです♬
最大甲長は16㎝とニオイガメ属最大種で、メスよりもオスの方が大きくなります。
背中の甲羅(背甲)は上から見たシルエットが俵型になり、人間で言うと背骨あたりにある椎甲板には筋状の盛り上がり(キール)が発達しています。
英名のレザーバックタートルの「レザーバック」とは、「カミソリのような背中」という意味になります。
背甲のキールを剃刀に例えたんですね~。
背甲の後部の縁甲板の外側は鋸状に尖るか、突起が消失していて滑らかで、背甲の色は橙色や明褐色になり、放射状に暗褐色のスジ模様が入ります。
老齢になるにつれて色は暗くなっていき、暗色の斑は不明瞭になっていきます。
お腹側の甲羅(腹甲)のはちょうど喉の下あたりにある喉甲板がなく、腹甲の色は黄色や黄褐色の1色になります。
頭の大きさは大型になりますが、カブトニオイガメの大型の個体ではさらに頭部が巨頭化することもあります。
孵化直後の幼体の甲長は2.3~3.1㎝で、背甲の椎甲板やその両脇にある肋甲板の重なる部分が大きく、縁甲板の突起がよりハッキリとしています。
体の色も鮮やかになり、暗色斑がハッキリしており、オスはメスに比べて背甲が扁平で細長い形をしています。
カブトニオイガメの生態
カブトニオイガメは底質が泥や砂、腐植質などの柔らかくて水生植物が茂っている流れの緩やかな河川や池沼などに生息しています。
そのことからも飼育下でもなるべく飼育水の流れが穏やかになるように工夫しましょう。
そして、明け方と夕暮れ時に活動する薄明薄暮性の傾向があり、夏季の気温が高い日などは夜間に活動したり、水深の深いところに潜って休んでいます。
気温が低いときには昼行性の傾向が強くなり、ニオイガメ属の中でも日光浴を行うことが多くなります。
カブトニオイガメは甲高が高いので、体温を上昇させるのに時間がかかるためと考えられています。
冬季には水辺の横穴や水中の倒木や堆積物の中で冬眠しますが、分布域が南部の個体群は1年中活動します。
食性は肉食傾向の強い雑食性で、魚類や昆虫類、甲殻類、貝類、両生類、動物の死骸、藻類などを食べます。
繁殖形態は卵生で、繁殖期のオスは総排泄孔周辺の臭いをかいでオスとメスを区別し、メスに対しては体の側面に吻端を擦り付けて求愛しますが、メスに噛みついたりして動きを止めようとしたり、周囲を徘徊したりします。
ミシシッピニオイガメと同じです~。
人間ならアウト~~~(笑)
メスがオスと受け入れると、メスの上に乗り交尾をします。
4~6月の期間に、1回に1~6個の卵を念い1~2回に分けて産み、卵は100~139日で孵化します。
オスは甲長が10~12㎝(生後5~6年)、メスは甲長が10㎝(生後4~5年)で性成熟します。
メスのほうが大人びてますね♪
カブトニオイガメの飼育方法と餌
これからカブトニオイガメに適した飼育環境と飼育ポイント、餌についてご紹介いたします!
カブトニオイガメに適した飼育環境
まずは飼育ポイントです。
- 水温は25~30℃を保ち、バスキングスポットは35℃くらいまでを保つ
- 水質管理を徹底し、幼体時は時にまめに水を交換
- 水深は20~50㎝にし、空気部分は5㎝以上開ける
- 水質は弱酸性に、幼体時や家に連れ帰ったばかりの時は特に気を付ける
このポイントを踏まえて、飼育に必要な道具もご紹介します。
水槽
カブトニオイガメは、水中内を活発に泳ぎ回るので、なるべく大き目の水槽を用意しましょう。
ベストなのは、体長の約5倍の幅、奥行きは3倍の大きさですが、13㎝以上大きくならない場合は60㎝幅の水槽でも終生飼育が可能ではあります。
その場合はなるべく奥行があるタイプを選びましょう!
スリムタイプは狭くなるので避けてください。
そして、脱走しないように、隙間には気を付けしっかりと蓋を固定しましょう。
こちらは幅が60㎝で奥行きが45㎝あるのでオススメです。
さらに水槽には水を入れます。
これがかなりの重量になりますので、普通の収納家具よりも耐久性や使い勝手を考えると、水槽専用の台を使用することをオススメします。
カブトニオイガメの性格ですが、気性が荒いという方や、優しくて大人しい性格という方など両方の意見がありますので、念のため亀の飼育の初心者の方は単独飼育しましょうね♪
ろ過フィルター
カブトニオイガメはウンチの量が多いので、水質が悪化するのが早いです(;^_^A
飼い始めの頃や幼体の頃は、簡易なプラケースで水深を浅めにして、徐々に水深を高くしていきます。
水深が深いのに慣れていない子は、溺れる可能性もありますので注意です。
ショップなどにあらかじめ確認しておきましょう。
水深が浅いと、水の量が少ないのでより水質悪化が早まりますので、なるべく水深が浅いときは毎日カルキ抜きの水と交換します。
特にろ過フィルターや底砂などは使わなくても大丈夫です。
水深が深くなると、水の交換も大変になりますので、ろ過フィルターを使うことをオススメします。
フィルターは週に1回は掃除をしましょう!
底砂ををしている場合は底面フィルターもおすすめです。
砂がろ過の効果を発揮してくれますが、フィルター以外に底砂に溜まったウンチや餌の残り、苔などを掃除する必要があります。
お掃除にはこんなアイテムもあります。
底砂
カブトニオイガメは水底を歩くようにして泳ぐので、水槽の底がガラス面のままだとツルツル滑って体にも良くないですし、ストレスにもなりますので、なるべくなら底砂を3㎝ほど敷いて欲しいと思います。
何もしかない時と比べて、お掃除が大変になりますが、川砂や玉砂利などを使用すると少しはマシかな~と思います。
先程ご紹介した水槽で3㎝の厚みの砂を敷くと、砂の量は4.9㎏位必要になりますので、目安にしてください。
バスキングライトと紫外線ライト
バスキングライトとは、日光浴をする場所に当てるライトの事です。
飼育ポイントにも書いてますが、日光浴する場所をバスキングスポットまたはホットスポットと呼び、その場所の温度を35℃に設定します。
水槽には陸場も設けてください。
そこをバスキングスポットにしますよ~。
そして紫外線ライトも必要ですが、成体を週に2回ほど日光浴させることができるのであれば紫外線ライトは必要ありません。
でも、曇りの日や冬場なんかは気温が低いので、結局は紫外線ライトは必須になります。
紫外線を浴びることはとても大切で、紫外線はカルシウムの吸収を助けるビタミンDを作り出すのに必要なんです。
紫外線が不足してしまうと、クル病などの病気の原因になりますので注意を!
飼育水について
カブトニオイガメは縦に泳ぐのがとても上手で、野性下では水深が1mの場所にも生息しています。
飼育下での水深は20~50㎝に、空気の部分は5㎝以上開けるように水を水槽に入れますが、飼い始めの時や幼体時は様子を見るため、水深を浅めに設定し、徐々に水深を深くして馴れさせます。
水深が浅い状況での飼育が長期にわたる子は、いきなり深い水深だと溺れる可能性もありますので、あらかじめショップに聞いておくと良いですよ~。
飼育水の水温は25~30℃で、低水温に弱いので15℃を下回るとほとんど動かなくなり、カメちゃんの動きを楽しめなくなります(;’∀’)
水温が先ほどん温度に保てないようなら、水中用のヒーターを使用します。
火傷しないように必ずカバー付きのタイプを選びましょう!
ヒーターにはワット数の違いもあり、選ぶ目安としては、60㎝幅の水槽なら150w、90㎝幅なら300wになります。
あくまで目安です。
水質は弱酸性になるようにします。
飼育環境に馴れている成体なら問題はないのですが、幼体時や飼い始めの頃は敏感なので弱酸性が保てるように、流木やph値を下げるブラックウォーターなどを使用しましょう。
レイアウト
カブトニオイガメはほぼほぼ水中で生活しますが、呼吸をするために水面に向かう時に足を引っかける場所も必要になりますし、日光浴をすることもあるため、水槽内には陸場を設けます。
陸場は、カメ専用の浮島や石を積み上げて作ったりします。
こちらはちょっとおしゃれなタイプ。
こちらは亀が陸に上がりやすいように、水面すれすれに設置します。
流木などを斜めに設置するのもアリですよ~。
岩ならこんなタイプも。
その他にも、水温計など必要です。
その他の飼育に関してはこちらも参考にしてください。
餌
カブトニオイガメは肉食傾向の強い雑食性です。
飼育下で与える餌は、メインを水棲用の亀専用の人工フードで終生飼育が出来ます。
種類がありますが、沈下性のタイプを選ぶとカメちゃんが食べやすいですよ♪
カメちゃんの好みを知るには、色んなメーカーの人工フードを試して、食いつきの良いものを何種類か用意してあげると、飽きがこないですしオススメです。
たまにおやつ程度にメダカや金魚などの小魚、シジミやエビなど与えます。
餌には甲長に合わせたタイプもありますので、お好みで色々試してみて!
餌を与える頻度ですが、ベビー時は毎日食べるだけ与え、成体になったら3日に1度に減らします。
餌についてはこちらも参考にしてください。
カブトニオイガメの寿命は?まとめ
カブトニオイガメの寿命は20年ほど。
犬や猫に比べてカメは寿命が長いので、終生責任をもって飼育をして欲しいと思います。
カブトニオイガメは水棲傾向が強い半水棲なので、水質や水温の管理はしっかりとしないと、病気の原因になったりしますので、そこらへんもしっかりと面倒を見ることが出来るか、厳しく判断しましょうね♬
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