ギリシャリクガメは比較的丈夫で日本での生活にもなじみやすいリクガメです。
大人しい性格なので初心者にも飼いやすいと言われています♪
そんなギリシャリクガメの寿命や特徴、生態、飼育についてご紹介していきます!
その他のリクガメの種類はこちら
ギリシャリクガメの寿命は?特徴や生態
- 生息地:ヨーロッパから中東、アフリカなど
- 最大甲長:38㎝
- 寿命:約20年
- 食性:植物食性
- 値段:15,000円前後
ギリシャリクガメの寿命は約20年になります。
そしてギリシャリクガメにはたくさんの種類が存在しますよ~。
ギリシャリクガメの特徴
ギリシャリクガメにはさらに種類があって、亜種と言ったりするのですが、この亜種については諸説色々あり、ややこしいので、ギリシャリクガメにはさらに種類がいるよ~とだけ覚えておくと良いかもしれません。
それぞれに生息地や特徴が違いますので、種類別に説明していきます!
17種類もいます!!!
ムーアギリシャリクガメ
生息地はアルジェリア北部、モロッコ北東部、スペイン南部(移入の可能性あり)です。
身体的特徴は、最大甲長が34㎝で、アルジェリアの個体群は大型化し、通常は甲長が25㎝以下になります。
甲高は高めで、背中側の甲羅(背甲)の後部の縁甲板は外側へ張り出さない形をしています。
若い個体は背甲の明色部分と暗色部分の境目がハッキリとしていますが、成長するに従い背甲が暗色になり、その一方で暗色の斑が消え、灰褐色や淡黄褐色の1色になる個体もいます。
アナムールギリシャリクガメ
生息地はトルコ中部(地中海沿岸)です。
最大甲長が26㎝で甲高はやや低め、甲羅の幅もやや狭くなっています。
後部の縁甲板は外側へ張り出しており、背甲は上から見ると台形に近い形をしています。
暗色の斑は不規則に入り、全体が暗色になる個体もいます。
アンタキヤギリシャリクガメ
生息地はイスラエル北東部、シリア西部、トルコ南部、ヨルダン北西部、レバノン東部です。
特徴は、最大甲長が16.2㎝で、後部の縁甲板は外側へ張り出さない形をしており、背甲の明色部分と暗色部分の境目がハッキリとしていて、暗色斑の割合は個体変異が大きくなります。
頭部の色は明色で、暗色斑が入らない個体が多いです。
アルメニアギリシャリクガメ
生息地はアゼルバイジャン西部、アルメニア南部、トルコ北西部で、特徴は甲高はやや低いかやや高い程度で、甲羅の幅は広いです。
全身に明瞭な斑紋が入りません。
カスピギリシャリクガメ
生息地はイラン中北部(カスピ海南岸)で、特徴が、最大甲長27㎝、後部の縁甲板はやや外側へ張り出しますが、反り返ることはありません。
さらに後部縁甲板の外側は尖りません。
背甲の明色の部分が大きいのも特徴的です。
キレナイカギリシャリクガメ
ちょっと名前が面白いと思うのは私だけでしょうか?(笑)
生息地はリビア北東部で、特徴は最大甲長20㎝、甲高はやや低めで後部縁甲板が強く外側へ張り出しています。
背甲の色は黄色や淡黄褐色で、暗色の斑は不明瞭となります。
前足に大型のウロコが発達する個体が多いのも特徴的。
レバントギリシャリクガメ
生息地はイスラエル、レバノン西部で、特徴は甲高がやや低めで甲羅の幅が広いです。
背甲の色は黄色や淡黄褐色で、孵化直後からある甲板(初生甲板と言います)や甲板のつなぎ目(シーム)にのみ、暗色の斑が入る個体がおおいです。
全身が暗色の個体や暗色斑がない個体もいます。
コーカサスギリシャリクガメ
生息地はアゼルバイジャン、グルジア、ロシア南西部です。
特徴は、甲高は高く幅は広くなっており、ギリシャリクガメの中では最大種となります。
後部縁甲板は外側へ張り出し、反り返ることがなく、後部縁甲板の外側が尖る個体もいます。
お腹側の甲羅(腹甲)全体には不規則な暗色の斑が入る個体が多く、前足の大型のウロコが尖っており、爪は暗色をしています。
ランバートギリシャリクガメ
生息地はモロッコ北東部(地中海沿岸)。
特徴は最大甲長が21.4㎝で甲高はやや低いです。
後部縁甲板は外側へと張り出し反り返っています。
背甲の色は暗色の斑が不規則に入り、後ろ足と尾の間には突起状のウロコが大型になります。
モロッコギリシャリクガメ
生息地はモロッコ中部(地中海沿岸)です。
特徴は、最大甲長が23.7㎝で甲高は低く、後部縁甲板はわずかにですが外側へ張り出して反り返ることはありません。
背甲の暗色の斑は不規則に入ります。
チュニジアギリシャリクガメ
生息地はチュニジア北東部、リビア北西部(地中海沿岸)です。
身体的特徴は、最大甲長が18㎝、甲高は高く、後部縁甲板は外側へ張り出さず、外側は尖りません。
背甲の明色部と暗色部の境目がハッキリとしており、暗色の斑は太いのが特徴。
ニコルスキーギリシャリクガメ
生息地はグルジア北西部、ロシア(黒海北東岸)。
身体的特徴は、最大甲長が29.6㎝で甲高は高く、幅も広く、後部縁甲板は外側へ張り出します。
背甲の色は暗色で、前足の大型のウロコは丸みを帯びているのが特徴的で、爪は無色です。
ダゲスタンギリシャリクガメ
生息地はアゼルバイジャン北部、ロシア南西部(カスピ海西岸)です。
特徴は、最大甲長が24.7㎝、背甲の色は暗色で、爪も暗色になります。
ザグロスギリシャリクガメ
生息地はイラク北東部、イラン西部、トルコ南東部のザグロス山脈です。
特徴は、最大甲長が25.7㎝で、背甲は上から見ると長方形に近い形をしており、後部縁甲板は外側へ張り出しますが、反り返ることはなく、後部縁甲板の外側(外縁)は尖りません。
背甲の色は暗褐色や黒をしています。
スースギリシャリクガメ
生息地はモロッコ西部で、身体的特徴は、最大甲長25㎝、後部縁甲板の外側へは張り出さず、反り返ることはありません。
後部縁甲板の外側は尖りません。
アラブギリシャリクガメ
生息地はシリア、トルコ南西部、イラク北西部。
特徴は、最大甲長が25㎝で甲高は高く、幅も広いです。
後部縁甲板は外側へ張り出していますが、反り返ることなく、外側も尖りません。
背負の明色部と暗色部の境目が不明瞭で、腹甲の中央部には暗色の斑が入る個体が多いです。
イランギリシャリクガメ
生息地はイラン東部、南東部です。
最大甲長は27.5㎝で、甲高は高く幅も広い形をしていおり、背甲の前端の切れ込みが浅いか、切れ込まず前方へと突出しています。
後部縁甲板は外側へ張り出して反り返っており、外側の部分は尖りません。
背甲の色は黄褐色や灰褐色をしており、暗色の斑が入ります。
若い個体では背甲の色が黒褐色になる個体もおり、頭部には明色の班が入らない個体が多いです。
ギリシャリクガメの生態
ギリシャリクガメは砂漠や乾燥した草原、荒地に生息し、亜種や個体群によって夜間や冬季などの温度が低くなる時は穴を掘ってその中で過ごします。
食性は植物食性で、主に草を食べますが、木の葉や花、果実など食べます。
性成熟する頃になると、オス同士が頭突きをするように、お互いの甲羅をぶつけあい争う行為(コンバット)をします。
繁殖形態は卵生です。
ギリシャリクガメの飼育
ここからはギリシャリクガメに適した飼育環境と餌をご紹介していきます!
ギリシャリクガメに適した環境
ギリシャリクガメだけでなく、リクガメ全体に言えますが、運動量が豊富なので、底面積が広い飼育ケージ(水槽でもOK)が必要になります。
体長の約5倍の幅のケージが必要で、奥行きも3倍のものが理想的なのですが、市販の飼育ケージだと、横幅が条件をクリアしても奥行きが足りなかったりします(-_-;)
20㎝くらいの体長だと、120㎝幅の飼育ケージが必要かと。
奥行きは足りませんが….。
たまに室内散歩させて運動させ、いずれは室内放し飼いを視野に入れておきましょう。
どの大きさで放し飼いにするかは120㎝の飼育ケージが設置できるスペースが確保できるなら体調が20~30㎝あたりで徐々にでしょうか。
次に、飼育ケージ内の温度管理について。
こちらは爬虫類を飼育するうえでかなり重要です。
ギリシャリクガメは日光浴を好みますので、日光浴をする場所=バスキングスポットを作ります。
飼育ケージ内の左右どちらかに寄せてバスキングスポットを作り、底にバスキングライトを当てます。
バスキングスポット直下の温度は35~40℃を保ち、バスキングスポットの反対側のスペース(クールスポット)の温度を25℃前後に保つようにします。
このように温度差のある環境を作ることが大切です。
夜間はバスキングライトは消灯しますので、ケージ内全体の温度が20℃前後に保てるようにします。
15℃以下になるとギリシャリクガメは動きが鈍くなり、ケージ内全体が35℃以上だと暑すぎて体調を崩しますので、温度管理は徹底してください。
先ほどギリシャリクガメは日光浴を好むと言いましたが、紫外線の照射も必要になります。
バスキングライトだけだと紫外線が含まれていないので、それとは別に紫外線を照射する紫外線ライトが必要になります。
カメは朝起きるとバスキングスポットで体を温め、それと同時に紫外線を浴びながらカルシウムの吸収を助けるビタミンを体内で生成しています。
カルシウムが不足するとクル病になりますのでとても大事なんです。
バスキングライトはこちら
紫外線ライトはこちら
これらのライトはクリップスタンドに取り付けて使用しますので、こちらは2つ必要になります。
バスキングライトと紫外線ライトが一つになったタイプのライトもありますので、お好みで選んでください。
お住まいの環境や地域、季節によってバスキングライトだけではクールスポットの温度を25℃前後に保つのが難しい場合がありますので、その場合は保温器具などを使って温度管理をします。
温度湿度計もケージ内に2つ必要になります。
さらに温度管理に便利なアイテムもあります。
床材はヤシガラやハスクチップなど保湿性の高いものがおすすめです。
床材は必ず入れてあげましょう。
足元がツルツル滑ってカメちゃんの体によくありません。
床材は5㎝~10㎝ほどの厚さに敷きます。
口に入る大きさの床材は誤飲の可能性もありますので、餌を与えるときは餌入れにいれて与えたり、口に入らないタイプを選びましょう。
ちょっと割高になりますが、よりよいものをカメちゃんに使い方はこちらもどうぞ。
ギリシャリクガメは穴を掘って潜る個体もいますので、その姿を楽しみたい方は、口に入らないタイプを選ぶと良いですよ♪
ペット用のシートや人工芝、ココナッツマットでも代用できますが、ペットシートの場合薄型だと特にカメちゃんが歩くたびにペットシートが動いてしまい、あまり意味がありません(;’∀’)
ペットシートを使用する場合はその下に滑り止めも必要。
床材は湿度を保つ効果もあります。
ご紹介した床材は乾燥系を好む爬虫類にも、多湿を好む爬虫類でも両方に使えます。
ギリシャリクガメの場合は、飼育ケージ内の湿度を40~60%に保つようにし、湿度が足りない場合は霧吹きなどで、飼育ケージ内の壁面や床材の表面に水分を付着させましょう。
もし湿度が高くなってしまったら、水槽用のファンなどを使用して、なるべく湿度をケージの外に逃がすように知ることが大切です。
ギリシャリクガメに限らず、カメの種類によって適した湿度にしないと、体調を崩したりしますし、病気になったり最悪の場合は死に至る可能性もあります。
これは湿度に限らずですが(;^_^A
ギリシャリクガメは体を隠すことが出来るシェルターを入れてあげましょう。
すっぽりと隠れられるシェルター(隠れ場所)だと、ず~っと隠れて出てこないことがあり、人に馴れるのが難しくなってしまうので、飼い始めはすっぽりと隠れられるシェルターにし、徐々に馴れさせ、頭だけでも隠せる程度の場所を作ってあげると良いです。
もしかしたら、床材に頭を突っ込んで隠れたつもりになったりするかもです(笑)
シェルター以外には餌入れ、水入れが必要。
水入れは全身が浸かれる大きさのものを選んでください。
もちろんカルキを抜いた水を与えてくださいね♬
こちら以外に、リクガメの基本的な飼育方法の記事も参考にしてください。ここで紹介しいない飼育についてのポイント、温湿度計や、温度管理に便利なアイテムもご紹介しています。
ギリシャリクガメの餌
ギリシャリクガメの餌には、小松菜、サラダ菜、大根の葉、ニンジン、カボチャ、豆苗、モロヘイヤなどの野菜をバランスよく与えてください。
野菜だけだと栄養(特にカルシウム)が不足しますので、カルシウム剤もまぶして与えてください。
人工飼料を併用する場合は、大丈夫ですが(人工飼料は栄養価満点)、野菜のみにはカルシウム剤は必須。
人工飼料と野菜を半々にしたり、色々と工夫しましょう。
人工飼料のみだと、栄養過多になってしまう可能性がありますので、必ず野菜も与えるのが大事です。
果実類は糖分が多いため、与え過ぎには注意が必要です。
食欲がないとき、餌を食べない時などに与え、食いつきが良いようなら野菜を与えて、食用を促すときに使用するのがオススメです。
ギリシャリクガメの餌の頻度ですが、ベビー時は毎日食べるだけ与え、成体になったら1日1~2回与えます。
夜に与えるときは消灯の2時間前に与えるように!
夜間のケージ内の温度は低いので、気温が低いと消化不良を起こしますので注意してください。
2時間前に与えるのを忘れた場合は、与えるのをやめて次の日の朝でも大丈夫です。
基本的なカメの餌の選び方についてはこちらを参考にしてください。
ギリシャリクガメのまとめ
いかがでしたか?
30㎝ほどには成長しますので、飼育する前によ~く考えてから決断してくださいませ♪
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